2002年11月14日(木)「しんぶん赤旗」
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「女子差別撤廃条約選択議定書の批准を」と日本婦人団体連合会(守谷武子会長)は十三日、日本共産党の井上美代参院議員(新日本婦人の会会長)とともに川口順子外務大臣にあてた七百五十二団体の要請署名を提出しました。
要請書には、日本YWCAや日本看護協会なども署名しています。婦団連参加の団体の代表が、応対した外務省の石川薫国際社会協力部長に女性差別の実態を語り、早期の批准を要請しました。
女性昇格差別で最高裁の勝利和解を勝ち取った芝信用金庫の伊藤貴三乃さんは、「裁判は十五年にも及びました。職場は、男女平等であるべきですが、差別がたくさん残っている」と訴えました。
参加者は「国際水準に照らして女性差別の救済ができる制度を」(全労連)、「男女共同参画の取り組みを前進させるためにも批准が必要」(新婦人)、「育児休業をとることで定期昇給や生涯賃金にかかわる差別があります。女性だからということで差別されない仕組みを」(全教)と発言。「司法権の独立を侵す」などということが批准をしない理由にならないことも指摘しました。
同議定書は、賃金格差や女性差別を解決するため、被害を受けた女性が国連の女性差別撤廃委員会に救済を求めることができる個人通報制度や委員会が権利侵害を調査できる制度が盛り込まれています。日本が批准している女子差別撤廃条約を実効あるものにするものです。議定書は、七十五カ国が署名、四十八カ国が締約国になっています。