2002年11月12日(火)「しんぶん赤旗」
任期満了にともなう熊本市長選は十日投開票され、幸山政史氏(37)=無新=が十三万二千六百五十二票(得票率53・30%)を得て、現職で自民、公明、保守の推薦、社民の支持を受けた三角保之氏(62)=無現=を破り、初当選しました。
幸山氏は、自民党離党表明の記者会見で、川辺川ダムについて「建設推進の党方針と私の考えが異なってきた」(九月十四日付「西日本」)と表明。公約では「徹底した情報公開と住民参加の促進」として、市長交際費の百パーセント公開、口利き政治の徹底排除、住民投票条例の制定、三十人学級実現などを掲げてきました。
日本共産党熊本地区委員会は、日本共産党と幸山氏の政策の中身の一致点も少なくないことから独自候補を擁立せず、選挙戦では、三角市長の一部企業・議員との癒着など市政の数々の疑惑を指摘し、市政の転換を訴えるビラ二十万枚を配布してきました。
これにたいし、三角氏は、内容にはいっさいふれずに「ウソばかり書いている」などと日本共産党を攻撃。公明党も、約千人を集めて開いた市党員大会で、鈴木弘幹事長が「共産党は党勢拡大のためには何でもする党。そんな党の実質支持を受ける新人を勝たせるわけにはいかない」(六日付「熊日」)と反共攻撃をし「公明党、創価学会が最終盤にフル回転」(「熊日」十一日付)しました。
党熊本地区委員会では「市民が主人公の市政実現、市民の暮らし・福祉・教育の充実をはかる市政の実現をめざして全力をあげる」決意を表明しています。
開票結果は次のとおり。
当幸山政史37無新 132,652
三角保之62無現 116,228
(投票率49・06%)