2002年10月29日(火)「しんぶん赤旗」
【ニューデリーで小玉純一】気候変動問題での最大の不正義は、地球温暖化に最も責任のない人たちが、気候変動で最も被害を受けていることにある。この不正義をいかにただすか―インドと世界の環境NGO(非政府組織)は二十六、二十七の両日、ニューデリーで「気候正義サミット」と題する討論集会を開きました。
パネル討論や分科会の報告者は、洪水、干ばつ、熱波、海流の変化など気候変動の悪影響で、農民や漁民、先住民、都市住民に大きな被害がすでに出ている現状を報告。そして温暖化の責任は先進工業国にあるとして、一部には損害賠償を求める意見も出されました。そして「世界の人々が環境破壊はもうごめんだと立ち上がれば現状を変えることができる」「未来はわれわれのもの」と連帯した運動を呼びかけました。
集会は、ニューデリーで開催中の気候変動枠組み条約第八回締約国会議(COP8)に並行して取り組まれ、二日間で千四百人が参加しました。