日本共産党

2002年10月18日(金)「しんぶん赤旗」

ネスレに解雇撤回命令

労組2役員の地位確認

水戸地裁


 スイス系の多国籍食品企業、ネスレの茨城県霞ケ浦工場で働く労働組合の役員が管理職に暴行を働いたとして懲戒解雇された問題で、水戸地裁龍ケ崎支部(小川賢司裁判長)は十一日、解雇の無効と従業員の地位を確認し、会社に賃金と一時金を支払うよう命じた判決を出しました。労働者側の全面勝利です。訴えていたのは、ネッスル日本労働組合霞ケ浦支部の栗村新市副委員長(45)と富田真一書記長(46)。

 判決文は、会社が主張する暴行があったというのは一九九三年のことで、二〇〇一年四月の解雇通告より八年も前のことで不自然であり、暴行を受けたという管理職の証言も「信用性には疑問がある」「軽々に信用しがたい」と退けました。

 判決後の記者会見で古川景一主任弁護士は「百二十パーセントの勝利。職場復帰をめざしてこれからもがんばってほしい」と期待を表明。原告の富田さんは「不名誉なことをいわれて解雇され、家族にもつらい思いをさせましたが、裁判官が会社のでっち上げを見抜いてくれました」とのべました。

 同労組本部の斉藤勝一副委員長は「雪印や日本ハム事件など食品会社のモラルが社会問題になっている時、ネスレが社会的責任を自覚し、まっとうな対応をとってもらいたい。労働組合の果たす役割の大きさを感じています」と語っています。

 


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