日本共産党

2002年10月9日(水)「しんぶん赤旗」

京都民医連中央病院

検査結果の虚偽報告問題

処分と再発防止策を発表


 社団法人京都保健会・京都民医連中央病院(京都市中京区・神田千秋院長)の検査課細菌検査室の検査技師らが、痰(たん)・尿の嫌気性培養検査などを実施していないのに「菌検出せず」と虚偽の報告を行っていた問題で、神田院長らは八日、京都市内で記者会見しました。関係者の懲戒処分と院長の辞任などを明らかにし、内部監査制度の確立など再発防止策を発表しました。

 神田院長は会見の冒頭、虚偽報告によって検査と医療への信頼性を損なったことについて、「検査技師として絶対に許されない行為」と強調。府民、患者、すべての医療機関におわびの言葉をのべました。そして「検査結果の虚偽報告という重大な違反行為を掌握できなかった管理責任を社会的に明らかにし、二度とおこさない強い決意を内外に明確に示すため、最高責任者である院長の辞任を決意しました」と辞意を表明しました。

 処分の内容は、虚偽報告を指示した元検査課部長を懲戒解雇、元部長の指示に従い虚偽報告をした細菌検査室の五人の検査技師を諭旨解雇したほか、神田院長をはじめ病院管理者の役職解任や減給などの実施です。

 再発防止策として緊急に、(1)基本業務手順の総点検をおこない手順の遵守義務を再度徹底(2)部署管理者の面接をおこない医療倫理上の問題点を把握する(3)職員の通報義務と違反責任を明らかにする(4)各職種・職員による医師への提案権限を明らかにする(5)内部監査制度を院長直轄のもとに設置―の五点を明らかにし、「信頼回復のため全力を尽くしたい」と語りました。

 


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