日本共産党

2002年10月4日(金)「しんぶん赤旗」

全企業名を近く公表

全肉連通じたBSE対策買い上げ申請

参院委 農水相が紙議員に約束


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質問する紙智子議員=3日、参院農水委

 農水省は、日本ハムの偽装事件など不正が次々と浮上しているBSE対策の国産牛肉買い上げ事業で、これまでいっさい明らかにされなかった全国食肉事業協同組合連合会(全肉連)を通じて買い取り申請した全企業名を近く公表する意向を明らかにしました。

 三日の参院農水委員会で、大島理森新農水相が日本共産党の紙智子議員の要求に答えたもの。全肉連関連の買い上げをめぐっては不透明な実態が指摘されており、日本共産党は一貫して企業名公表を要求してきました。

 企業名公表は、七月十日の富樫練三参院議員の質問(参院予算委)にたいして武部勤前農水相が、公表のための手続きを経ておこなうと答弁しましたが、「企業の了解がとれない」などとして、いまだに実施されていません。

 紙議員は、二百九十三億円もの税金を投入した買い上げ事業で、前農水相が約束しながらすでに三カ月も経過していることを指摘し「なぜ公表しないのか」と迫りました。

 大島農水相は、「近々の公表を考えている」とし、早ければ来週中にも公表することを約束しました。

 全肉連関連の買い上げは、国の買い上げ全総量一万二千六百二十六トンのうち六千百七十トンと約半分を占めています。なかでも大阪府同和食肉事業協同組合連合会(府同食)と大阪府食肉事業協同組合連合会(府肉連)の二団体が千七百十八トンと突出。府同食会長や府肉連副会長として両団体に君臨しているのが、大阪の大手食肉業者「ハンナン」グループを率いる浅田満氏です。

 紙議員は、両団体が「ハンナン」グループなどから買いあげ、同グループ系列の「大阪食品流通センター」に保管・保有されていた牛肉について農水省の検査の不備を追及。一月末分までに焼却した九百六十トンで、抽出検査の対象になったのは、一万二千八百八十三箱と全体(十一万二千九百四十一箱)の一割にすぎないという新事実を指摘しました。さらに紙議員は、対象とした箱のなかでも、実際に検査したのは八十五箱だけであることをあげ、対象外の肉が入ってなかったかどうかを書類などで調査することを求めました。

 


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