2002年10月3日(木)「しんぶん赤旗」
国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)、国際原子力機関(IAEA)とイラク代表による実務協議後、UNMOVICが一日に発表した声明は次の通り。
イラク、UNMOVICおよびIAEAの代表は二日間にわたり、査察に必要、または再開を容易にする実務的な取り決めについて協議した。協議は実務的かつ集中的に行われた。
イラク代表団は、関連するすべての国連安保理決議に盛り込まれた査察に関するすべての権限の受け入れをイラクが受諾すると宣言した。
イラク代表団は、監視・検証計画に沿って行われた一九九八年六月から二〇〇二年七月までの監視対象となる場所・品目に関して半年ごとの監視情報が入っている未処理のCD―ROM四枚を引き渡した。
“技術的”問題は査察の有効性と信頼性にとってしばしばきわめて重要である。そのため、ウィーンで徹底的に論議することは現地での論議以上に適切である。
九一年から九八年の期間に多くの実務的な取り決めがなされた。それらは、依然として実行可能であり、有用であり、適用可能である。
立ち入りに関する問題では、即時、無条件、無制限にすべての場所が立ち入り対象となることが明確化された。しかしながら、八カ所の大統領施設については九八年の了解覚書が特別な手続きを定めている。
過去のいくつかの実務的取り決めについては修正することがありうる。能率を上げるために、査察官がバグダッド入りするために使用する飛行機はバグダッドから八十キロ離れたハバニヤではなく、サダム国際空港に着陸する。
固定翼機とヘリコプターを査察に使用する問題についてイラク代表団は、空からの査察の安全性を確保するためイラクがあらゆる手段を講じると宣言した。ただし、飛行禁止空域においてはイラクは安全性について完全には保証できない。