日本共産党

2002年9月28日(土)「しんぶん赤旗」

研究員自殺は労災

平塚労基署認定 裁量労働制で激務

コマツ


 平塚労働基準監督署は二十七日、大手建設機械メーカー「コマツ」研究本部中央研究所(神奈川県平塚市万田)の男性研究員=当時(34)=が自殺したのは過労による労働災害と認定しました。裁量労働制も激務につながった、としています。

 男性は一九九九年十二月二十日午前、ひとり暮らしをしていたマンションから飛び降り自殺し、遺族が労災申請していました。

 男性は成果主義の導入にともなって九八年から昇格。機械設計部門からレーザー開発部門に変わり、研究開発業務を担当するかたわら部品の購入から営業まで受け持っていました。業務の拡大と仕事の変化に加え、上司から失敗をとがめられる事件が起きました。

 男性はこのため深夜におよぶ残業をくりかえし、自殺する前の三カ月間は、午前零時を超える残業の日数が、死亡半年前の三カ月間に比べて倍増していました。

 同社は九四年四月に研究職に勤務場所や労働時間を自由に決められる裁量労働制を導入していました。研究状況がきちんと把握されないまま、無理な納期が設定されることがあったといいます。

 男性の父親(75)の話 一生懸命働いたことが報われない結果となり、悔しい。会社は従業員の安全をきちんと配慮してほしかった。

 コマツ広報・IR部の話 今回の労基署の判断を厳粛に受け止める。

 


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