2002年9月26日(木)「しんぶん赤旗」
「よど号」グループとは、一九七〇年、日本航空の「よど号」をハイジャックして、北朝鮮に渡った「赤軍派」メンバー九人のこと。
リーダーは九五年に死亡した田宮高麿容疑者でした。
「赤軍派」は、「左翼」を装いつつ武装し、日本共産党や革新・民主諸団体に蛮行を繰り返すテロ集団のなかでもっとも暴力的な一派でした。日本共産党は、これらのテロ集団の蛮行と、日本共産党攻撃のためテロ集団に便宜を与え「泳がせ」政策をとっていた自民党政府を強く批判してきました。
国会で、警察庁が「赤軍派」にも多くの「協力者」を持っていたと答弁したこともあります。
事件メンバーの元妻である八尾恵元スナック店主の証言などによると、同グループは北朝鮮に渡った後、平壌郊外の「村」で生活しながら、海外で拉致事件などを繰り返してきました。
八尾元店主はことし三月、別のよど号メンバーの妻の公判で「有本さんを拉致した」と証言しました。有本さんとロンドンの語学学校で知り合い、「市場調査のアルバイトをやらないか」と持ちかけ、八三年七月にコペンハーゲンでメンバーの安部公博容疑者と北朝鮮の工作員に引き渡した―という内容でした。同元店主は、故田宮容疑者から「若い女性を獲得しろ」との指示を受けて実行したことも明らかにしました。