2002年9月25日(水)「しんぶん赤旗」
 原子力安全・保安院から聞き取りを行う東電不正事件真相究明委員会。左から吉井、塩川、西山、畑野、大森の各氏＝２４日、国会内 |
東京電力の原発損傷隠し・検査記録改ざん問題で日本共産党国会議員団の東電不正事件真相究明委員会（委員長＝吉井英勝衆院議員）は二十四日、東京電力と経済産業省の原子力安全・保安院の聞き取り調査を国会内でおこないました。
このなかで、日本共産党国会議員団が先月、福島第一原発３号機の立ち入り調査で明らかにした同原発２、３、５、６号機の制御棒駆動水圧系配管のひびの調査を保安院に要求しました。
同委員会は、３号機の同配管ではひびの深さが四・五ミリに達し、肉厚が一・九ミリと、技術基準の三ミリを割り込んでいることなどを示しました。保安院の薦田康久審議官は、制御棒駆動水圧系配管は「もともと国の点検項目ではない」「技術基準を満たしていないだけでは罰則がない」などと発言。同委員会は、ひびは安全上深刻な問題であると指摘し、究明を強く求めました。
東電の聞き取りでは、損傷の国への報告をしないことや、隠ぺい工作の実施などを、だれが判断したのか説明を要求。同電力の佐竹誠取締役は「どの事案について端的に誰がということが特定できない」と回答を避けました。同委員会は、損傷の調査記録などの提出を要求しました。
この調査には、大森猛、塩川鉄也の両衆院議員と、西山とき子、畑野君枝の両参院議員が参加しました。
