日本共産党

2002年9月21日(土)「しんぶん赤旗」

拉致問題の全容解明を

「『共同宣言』の精神で」と外相

衆院外務委で松本議員質問


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質問する松本善明議員=20日、衆院外務委

 衆院外務委員会が二十日開かれ、日朝首脳会談について各党が質問しました。日本共産党の松本善明議員は会談について、「国交正常化交渉の再開が合意されたことは、悲劇のなかの一歩だが、重要な前進の一歩だ」と述べ、日本共産党の見解を表明、日朝間の諸懸案の解決について、今後の政府の方針をただしました。

 松本氏は、日本人の拉致が明らかになったことについて、「重大な国際犯罪だ」と指摘し、日本共産党として抗議の態度を表明。「交渉再開への首相の決断は重くつらいものだったと思うが、『交渉なしに改善ははかられない』との立場からの決断を強く支持する」と述べました。「日朝共同宣言」にもとづく諸懸案の解決のため、「党として必要な協力を惜しまない」と表明しました。

 拉致問題について松本氏は、被害者の家族にお見舞いをのべ、「北朝鮮側が事実を認め、『おわびする』と述べたが、これですまされる問題ではない」と強調。今回明らかになった以外の拉致被害の状況も含め、問題の全容解明の必要性を指摘し、(1)生存者との面会、帰国(2)被害者家族への北朝鮮側の謝罪、補償(3)拉致の実行犯の特定、処罰――などの問題を、国交正常化交渉の中で提起し、解決するよう求めました。

 川口順子外相は、「さまざまな問題を正常化交渉のなかで解決せねばならない。『共同宣言』の精神でやることが大事だ」と答えました。田中均アジア大洋州局長は「拉致の事実関係の究明はこれからだ」としたうえで、家族の訪朝の実現に全力を尽くすことなどを表明しました。

 このほか松本氏は、「過去の清算」と経済協力、ミサイル・核開発、工作船などの問題を質問。田中局長は「(解決の方向は)いずれも『共同宣言』に盛り込まれており、交渉を通じ確実な実施を見極めたい」と述べました。

 


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