2002年9月14日(土)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の八田ひろ子参議院議員は十二日、参院決算委員会でDV(ドメスティック・バイオレンス=夫、恋人からの暴力)被害者保護策の強化を求めて質問にたちました。
八田議員は、昨年十月からのDV防止法施行後九カ月で、保護命令の申請が八百九件、発令が六百四十八件にものぼり、妻が夫に殺される事件も毎年百人以上という深刻な実態を示し、現状認識と現場の声の反映について質問。
福田康夫官房長官は、「克服すべき重要課題。暴力の防止および被害者保護に最善を尽くしたい」と答えました。
八田議員は、被害者が駆け込む公的保護施設が都市部だけでなく、地方でも満員であり、一時保護を断られたケースもでていると指摘。命にかかわる問題であり、助けを求める被害者すべてを受け入れること、民間シェルターへの人件費、家賃補助等の財政援助により被害者保護の強化を図るべきだと要求。
福田官房長官は、「政府も地方公共団体による民間シェルターにたいする財政的援助を支援する」と答弁。坂東眞理子男女共同参画局長は、「日時に関係なく緊急の場合は受け入れることができる体制が理想である。都道府県にも対応してほしい。立法の趣旨もそのようなものだと承知している」と答えました。
八田議員は、被害女性とともに加害者から逃げている子どもに危害が与えられる事件が後を絶たないと、緊急時の子どもへの保護命令発令を検討するよう提案しました。