2002年9月5日(木)「しんぶん赤旗」
鈴木宗男衆院議員の偽証告発を決めた四日の衆院予算委員会理事会で、偽証告発にふれた公明党の冬柴鉄三幹事長の発言がとりあげられ、与党が陳謝しました。自民党の藤井孝男筆頭理事が「(冬柴氏が)予断をもって誤解を招くようなことを言ったことは遺憾である」と述べ、公明党理事代理で出席した赤松正雄議員は「誠に申し訳なかった」と陳謝したものです。
冬柴氏の発言は、検察当局が鈴木議員を偽証罪で本格解明する方針を決めた直後の八月二十二日に述べたもの。「捜査当局から起訴したい、それについては告発の意思がほしいと伝わってくれば、(国会として)それに従うべきだろう」(公明新聞二十三日付)というものです。
理事会の席上、野党側は、公明党が国会での偽証告発を自民党とともに反対した経過を指摘。「国会閉会となったら、もっともらしく“全会一致で告発の見込み”のようにいうのは極めて遺憾だ。こういう発言がでる裏には法務省が捜査のことについて与党だけに話していると疑われても仕方がない」と批判しました。
これに藤井氏は、八月二十三日付新聞各紙が冬柴氏の発言を載せたことをあげ、発言内容について遺憾を表明し、「こういうことは慎まなければならない」と述べました。