日本共産党

2002年8月8日(木)「しんぶん赤旗」

帝京大の入試口利き

“前事務局長の責任”根拠ない

石井議員がずさん調査追及


 帝京大の入試口利き問題で、前事務局長(今年三月に死亡)に責任を押しつける大学側の主張に根拠がないことが七日、衆院文部科学委員会での日本共産党・石井郁子議員の質問で明らかになりました。

 この問題で大学側は、宮路和明前厚生労働副大臣が一月三十一日に行った大学側への受験番号通知について「(当時の)事務局長が聞いた」(七月二十三日の参院厚生労働委員会)と弁明しています。石井氏は、前事務局長が重い肝臓ガンで二月五日に再入院しており、本人の家族の話では「今年になるとほとんど寝たきりで、一月三十一日ごろはちょっと近所へ買い物に出かけようと言っても出られない状態だった」ことを示し、事実を文部科学省は確かめているのか、と追及。文科省の工藤智規・高等教育局長は、「一月三十一日の(前事務局長の)出勤については、大学側から聞いた」とのべるだけで、出勤簿も見ていないこと、冲永荘一帝京大総長に確かめていないなど、ずさんな調査であったことを認めました。

 石井氏は「大事なところは何も調査しないで、『事務局長の責任』というのでは納得できない」と批判しました。

 大学側が医学部の寄付金授受についても「事務局長の判断と責任」としていることについて、石井氏がただしたのにたいし、工藤局長は「事務局長一人で処理し、(受験者が)寄付金をどのように事務局長にもっていくか私どもも疑問を持っている」と問題点を認めました。

 


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