2002年7月26日(金)「しんぶん赤旗」
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第二十七回野呂栄太郎賞の授賞式が二十五日午前、東京・渋谷区の日本共産党本部で行われました。野呂賞は、日本の侵略戦争の問題を多面的に研究してきた藤原彰氏の業績に贈られました。
授賞式には、藤原彰氏とよう子夫人、日本共産党から山口富男常任幹部会委員・衆議院議員、行方克也学術・文化委員会責任者、足立正恒『前衛』編集長、田代忠利国際局次長、土井洋彦学術・文化委員会事務局長が出席しました。
山口氏が藤原氏に賞状と副賞を手渡し、つづいて党中央委員会を代表して、「藤原さんは、昨年の著作の『餓死(うえじに)した英霊たち』をはじめ、広範な資料の分析にもとづく詳細な事実の積み重ねによって日本の侵略戦争の実態と、戦前の天皇制政府や軍部の役割を、深く解明してきました。これらは二十一世紀のアジアの友好の土台をつくるものです」と祝辞をのべました。
藤原氏は、「日本の社会科学の開拓者であり誠実な革命家である野呂栄太郎の名を冠する賞をいただき、ありがとうございます。戦争に四年間参加し、日本の戦争の実態と軍隊の姿に矛盾を感じ、その原因を研究してきました。今、あの戦争は正しかったという歴史修正主義の動きがあり、研究の目的は達せられたとはいえません。さらに研究に励みます」とのべました。
授賞式後、志位和夫委員長も出席して昼食をとりながら懇談しました。