2002年7月26日(金)「しんぶん赤旗」
NTTファシリティーズは二十五日、松山から大阪への配転取り消しの仮処分を松山地裁に申し立てていた通信労組愛媛支部の野中政彦さん(58)に対し、松山の職場への再配転を発令しました。事実上の配転撤回です。
技術職の野中さんは、NTTがおこなった十一万人リストラで、本人同意もなく、妻の病気介護などの必要があるにもかかわらず、松山から大阪へ、しかも、経験したことのない営業部へ配転となっていました。
会見した野中さんは「多くの支援に感謝します。全国で起きている無法なリストラを許さないたたかいに、仲間とともに引き続きがんばりたい」と話しました。
東俊一弁護士は、仮処分申請を取り下げたことを報告。全国で野中さんと同様に、非人道的で違法、不当な人事がおこなわれていることに対し、「これを改めさせるため全力を尽くす」などとした通信労組とNTTリストラ対策全国弁護団の声明を発表しました。
中川創太弁護士、西下光男愛媛労連事務局長、芳野敏雄通信労組愛媛支部委員長らが会見に同席。「大企業リストラの典型だったNTTで、全国に先駆けて配転を撤回させた意義は大きい」(西下氏)とのべました。