2002年7月25日(木)「しんぶん赤旗」
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全労連第二十回定期大会一日目の二十四日、坂内三夫事務局長は「二〇〇二〜二〇〇三年度運動方針案」を提案しました。
前回大会からの二年間をふりかえり、小泉内閣の「痛み」の政治と財界のグローバル戦略にもとづく空前のリストラ攻撃のもと、全労連のたたかいが労働者国民の雇用とくらしを守るために労働組合間の要求の接近と共同の機運を高めたと強調。小泉政権を窮地に追いつめる国民運動が前進してきたとのべ、有事関連三法案や医療改悪法案を何としても廃案に追い込み、国会解散をかちとろうとよびかけました。
運動の基調として、前回大会で提起した「二十一世紀初頭の目標と展望」の実現にむけて着実な到達点を築くことを掲げ、具体的な要求として、(1)最低賃金の改善、男女賃金格差の是正、パート労働者の均等待遇実現、(2)解雇規制、過労死やサービス残業の根絶、(3)NTT闘争の前進、国鉄闘争の解決、公務員労働者の労働基本権の確立、(4)社会保障の維持・改善、大増税阻止、(5)憲法改悪・戦争参加阻止をあげています。
そして「これらの要求は多くの労働者が今すぐ一致できる課題」とのべ、「あらゆる社会勢力との国民的対話の促進」を強調。全労連のすべての単産・地方組織が集中的にたたかうとともに、連合を含むすべての労働組合との共同を追求する、分野別の共同、時限的・持続的共同を広げるために役割を発揮する、としています。
二〇〇二年春闘で新たに提起した「国民総決起春闘」を発展させ、多くの国民の共感と参加を促す春闘をめざしています。
NTT十一万人「合理化」をはじめ重大な社会問題となっているリストラとのたたかいでは、リストラ攻撃が国際的な労働基準から逸脱し、労基法などの国内でも確立したルール破りという弱点を持っていることに着目してたたかうとしています。
政治の民主的転換なしに賃金や労働条件などの要求闘争も前進しないとし、労働者の苦しみの根源である自民党政治と対決して一致する要求実現をめざす政党とは協力・共同の関係を築いてたたかう立場から、経済闘争と政治闘争を結合してたたかうとのべています。
「組織拡大推進基金」創設の提案と合わせ、組織拡大に全力をあげるとしています。
全労連大会では、純中立労組懇談会の今井一雄代表、全国商工団体連合会の市川喜一会長、日本婦人団体連合会の守谷武子会長、農民運動全国連合会の笹渡義夫事務局長の各氏が来賓あいさつしました。
全国労働組合連絡協議会(全労協)の藤崎良三議長、全国建設労働組合総連合(全建総連)の加藤忠由委員長、社民党の土井たか子党首からメッセージが寄せられました。