2002年7月24日(水)「しんぶん赤旗」
質問する小池晃議員=23日、参院厚生労働委員会 |
宮路和明前厚労副大臣による帝京大医学部への入試口利き問題にかかわり、前田憲正・帝京大特別調査委員会事務局長(薬学部事務長)への参考人質疑が、二十三日午後の参院厚生労働委員会でおこなわれました。
病気といわれる冲永荘一総長にかわって出席した前田氏は、宮路氏からの電話について「(総長)本人は心あたりがないといっている」と否定。政治家からの問い合わせは「失礼があるといけないので、すべて事務局長が対応」とのべ、宮路氏からの電話は「想像するに」前事務局長(三月に死亡)が聞いていたとのべ、どのような問い合わせがあったかは「確認できない」と釈明しました。
日本共産党の小池晃議員は、「死人に口なしという態度だ。総長も病気、元気なのは宮路氏だけ。宮路氏に聞く以外に問題の解明はできない」とのべ、同委員会への宮路氏の参考人招致を強く求めました。
午後の法案審議で小池氏は、冲永総長から過去六年間で六百万円の献金が宮路氏の政治団体に提供され、一方で帝京大学グループにたいする厚生労働省にかかわる補助金は過去五年間で三十五億円に及んでいると指摘。さらに、医学部の入試に政治家の口利きや不正な寄付金が往々にしてまかり通れば、「不正な手段をとっても医学部に入学し、医師になろうとすることを認めることになる」と指摘。重大問題としてただすこともなく宮路氏の辞任を許可したのかと追及しました。
坂口厚労相は、「(宮路氏が)辞意を固め、伝えにきたので聞いた」とのべ、「辞めてすむ話なのか」と小池議員がただすと、「私は検事ではない。聞く必要はない」と居直りました。