2002年7月22日(月)「しんぶん赤旗」
|
【ジェノバ20日島田峰隆】イタリア北部の都市ジェノバで二十日、公正で平等な経済のグローバリゼーション(地球規模化)を求め、テロと戦争反対を訴えるデモ行進が行われ、警察発表で十万人を超える人々が参加しました。
デモは十九日から当地で開かれている「イタリア社会フォーラム」全国会議の一環として行われました。
「フォーラム」は貧富の差の拡大や無秩序な国際金融取引などグローバル化の負の面の克服を目指して活動する多彩な団体が集合した運動体です。
運動は昨年七月のG8(主要八カ国)首脳会議(ジェノバ・サミット)以来、全国に急速に広がってきました。
この日のデモにも南部の州から特別列車で着くなど、全国から参加者が集合。「人間の権利のグローバル化を」「あらゆるテロ、戦争に反対」「われわれの将来は商品ではない」などと書いた横断幕を掲げてにぎやかに歩きました。
とりわけブッシュ米政権の進める一方的な「対テロ戦争」や一部の富裕層だけを潤す現在のグローバル化のあり方を批判する声が目立ちました。
ミラノ近郊からきた大学生、フラビオさん(21)は「イタリアでも右派政権がうまれ、国民生活への攻撃も強まっています。もっと人間の権利を守り、平等で弱者の意見も取り入れる世界になるよう主張したくてきました」と話していました。