日本共産党

2002年7月13日(土)「しんぶん赤旗」

仕送りも奨学金もバイト代も減った

大学生協連が院生の実態調査

しかも将来の展望見えず…


 仕送り、奨学金、バイト代それぞれ減って、生活を切り詰めて研究生活を送るが、将来の展望が見えず不安―。こんな大学院生像が、大学生協連(全国大学生活協同組合連合会)が十二日に発表した第四回大学院生の生活実態調査から浮かび上がりました。調査は、大学生協連全国院生委員会が昨年十月、全国二十四大学三千百八人の大学院生から集めたアンケートからまとめました。

 大学院生の一カ月の平均収入は、十二万二千五百二十円。八年前の第二回調査(一九九四年)と比べ、一万四千八十円のマイナスで、内訳の仕送り、奨学金、アルバイト代いずれも減っています。仕送りなしで生活する院生は、博士課程では約半分、修士課程と合わせた全体では約三割にのぼりました。

 大学院生の悩みのトップは、研究や勉学(58・7%)で、次いでテーマや論文(51・0%)、将来の展望(50・8%)と続いています。相談できる相手がいると答えた院生は全体のわずか2・8%でした。

 記者会見した院生は「小泉『改革』で日本育英会が廃止されると、さらに負担は重くなる。ちょっと待ってといいたい」「みんなが就職するなか、自分だけが親の仕送りに頼る。申し訳ない気持ちで自立しようと申し込んだ奨学金は、まさにライフライン」とのべました。

 


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