日本共産党

2002年7月12日(金)「しんぶん赤旗」

厚労副大臣答弁にあ然

「悪いという感覚マヒしている」

「不正が当たり前になっているのでは」

こんな人が医療改悪 許せない

医学部入試口利き疑惑 参院厚労委


 「悪いことをしているという意識がまったくない。口利きの常習犯だ」「こんな人に私たちのくらしはまかせられない」――。十一日の参院厚生労働委員会。宮路和明・厚生労働副大臣による、大学入試をめぐる「口利き」疑惑を追及した日本共産党の小池晃議員の質問に、通路までびっしりと埋めつくした傍聴者から怒りの声がわきあがりました。

 この日の委員会につめかけた傍聴者は百七十人。「こんな興味深い追及は目が離せない」と審議の様子を食い入るように見つめました。

 国民、患者に負担増を求める法案を提出した厚労省の責任者の一人が、かげでは医学部の不正入試を働きかけていた疑惑です。小池議員の追及に、宮路副大臣は「事前に受験番号を教えてください、じゃあ連絡しましょうというようなこと」、「往々にしてあること。別段とやかく言うようなことはない」と逃げようとします。笑いながらのふまじめな答弁に、委員会室にはどよめきが。依頼側とのやりとりを示されると「覚えておりません」「どういうのを不正入試と言うのか」と追いつめられていきました。

 傍聴者からは「不正が当たり前になっているんじゃないか」「悪いという感覚がまひしてるんだ」と、あきれた声が続出しました。

 「審議できない」と小池議員が怒り、審議は中断。自民党議員からも「休憩だ」との声があがり、理事懇談会をはさんで散会となりました。

 散会後、マスコミ、テレビカメラが宮路副大臣に殺到。「不正と思っていないのか」という質問に、「全然」と反省もなく、エレベーターのなかに消えていきました。

 委員会を傍聴していた東京都中野区の年金生活の男性(65)は「宮路氏は、自分が悪いことをやっているという意識がまったくない。口利きが日常化していることがよくわかった。一方で、まじめに働いている私たちには負担増を押しつける。ふざけるなという気持ちでいっぱいだ」と感想を話していました。

 神奈川土建横浜鶴見支部の書記次長の小室充さん(35)は、「こんな副大臣が出してきた医療改悪案は、廃案にするしかない。小泉首相は、副大臣の首をすげ替えて法案を通そうとするのかもしれないけど、そんなことは通りません。神奈川の仲間にさっそく伝え、悪法は全部廃案にし、解散・総選挙で国民に信を問えという世論を広げたい」と話していました。

 


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