2002年7月3日(水)「しんぶん赤旗」
日本共産党山形県委員会は一日、南東北国立三大学の協議で教育学部の廃止が取りざたされている山形大学の問題で、学部存続についての要請書を高橋和雄山形県知事に提出、懇談しました。
この懇談には須藤美也子県委員長、井上龍男副委員長、笹山一夫県議、本間和也県議候補が参加しました。
山形大、福島大、宮城教育大の南東北三大学間の再編協議で、山大教育学部は五月、教授会で教員養成課程の存続を断念。しかしその後、県民、県内教育関係団体などの猛反発にあい、評議会での結論は先送りにするとしています。
要請書は「一県一国立大学、一教育学部の原則を守る先頭に立っていただきたい」などの四項目。国立大の独立行政法人化に反対することなどを要請しています。
須藤氏らは、先月二十日、高橋知事が県民世論を代表し、全国に先駆けて学部存続の要望書を自ら文部科学省に提出したこと、少人数学級を実行に移していることに敬意を示しながら、率直に意見交換しました。
知事は「山大教育学部自らがなくなってもいいというのは納得いかない。文科省に弱すぎる。さらに運動を強めるにはどうすればいいか」と不満を表明。井上氏が「署名運動などで、県民世論を示す先頭に立っていただきたい」と要請すると「みんなで署名運動、いいと思う。この際、共産党も存続のために運動を頑張ってほしい」と応じました。また教員の地元採用を強める要請について「次の世代を教える人を創るのだから教育学部は大事。少し小さくしても全員採用できるようにできれば」と話しました。
さらに、懇談では市町村合併に話が及び、高橋知事は「山形県は合併の進んでいる県。ガリガリと合併してはどうかなどという気はない」とこれまでの主張を繰り返して述べました。