2002年7月3日(水)「しんぶん赤旗」
医療改悪法案の審議が始まった二日の参院厚生労働委員会。厚生労働省は、日本共産党の小池晃議員にたいする坂口力厚生労働相の受診抑制をめぐる答弁の一部に誤りがあったことを、質問終了後に認めました。
小池氏は、二割負担の政府管掌健康保険の一カ月あたりの通院の受診回数と入院の医療費を比べながら、三割負担の国保の患者に受診抑制の影響があらわれていることを、厚労省の調査をもとに指摘。
「受診が抑制されているため、病気が重くなって入院するケースが多くなっているのではないか」とただしました。
坂口厚労相は「われわれの資料、一年間の平均で見ますとあまり違いはない」と否定しました。
質問終了後、小池氏は厚労省に同相の答弁根拠資料を請求しました。担当者は「一年間でみても、国保の通院回数の方が低く、入院の医療費は高くなっている」と説明。坂口氏の答弁に根拠がないことがはっきりしました。
医療改悪法案は、国民のくらしと健康を左右する重大法案です。基本的事実さえふまえないこんな無責任答弁で負担増を求めるとは。坂口氏の担当大臣としての資格が問われます。(秋)