2002年6月26日(水)「しんぶん赤旗」
日本共産党の林紀子、富樫練三両参院議員と党埼玉県委員会の阿部幸代副委員長、元山佳与子県常任委員は二十五日、埼玉大学(さいたま市)の兵藤サ学長と学内で懇談し、国立大学の独立行政法人化や埼玉大と群馬大との統合問題について意見をかわしました。
阿部氏は、日本共産党の大学改革への提案について説明しました。
林議員は、「法人化が、大学のあり方についての議論から出発しておらず、公務員削減から出発している。矛盾がこれからも噴出するだろう」とのべました。
兵藤学長は独立行政法人化について、懸念している問題に言及。運営費(予算)の配分について、「大学を大学として運営するためには、一定の費用がかかる。(予算の)重点配分はいいが、その結果重点化されなかった分野がだめになるようではいけない」と発言。教職員の非公務員化については、「事務職員は公務員であるべきだと思っている。中小規模の大学が独自に職員を採用・育成するのは無理がある。全国規模での職員の人事交流がないと、大学が活性化しない。独自採用・独自の給与水準では、人事交流が難しくなる」とのべました。
埼大と群大の統合について兵藤学長は、具体的な統合手続きに入る段階には達しておらず、独立行政法人化される二〇〇四年四月までの統合は不可能という見解を示しました。