2002年6月25日(火)「しんぶん赤旗」
東大阪市長選挙が告示された二十三日、近鉄・布施駅前でおこなわれた「明るい東大阪をつくる会」街頭演説での日本共産党・志位和夫委員長の訴え(大要)を紹介します。
みなさん、こんにちは。日本共産党の志位和夫でございます。(拍手)
いよいよ市長選挙がはじまりました。初日にこんなにたくさんのみなさんが、長尾淳三さんの演説会にお集まりくださいまして、まことにありがとうございます。私からも、心からのお礼を申しあげさせていただきます。(拍手)
この選挙は、市民みんなで築いた清潔・公正、「市民こそ主人公」の長尾民主市政を守り発展させるのか、それとも利権と腐敗、市民いじめの清水前市政のような暗黒市政に逆戻りさせるのか――二十一世紀の東大阪の進路がかかった大事な選挙であります。どうか東大阪の良識を一つに集めて、長尾淳三市長の再選を勝ちとらせていただきたい。心からお願いいたします。(大きな拍手)
私は、先日、東大阪にお住まいの障害者の方から手紙をいただきました。ここに持ってまいりましたが、こういう内容です。
「本当に四年前の自民党市政は障害者いじめ、家族いじめのひどい市政でした。しかし、流れはたしかに変わりました。もっと発展させるためには、二期目の実現が何としても大切です。いま、市ではバリアフリー基本構想の策定準備がされ、全国的にも先駆的につくることができました。バリアフリーの計画づくりにあたっては、障害者の参加した調査や、地区別の住民との話し合いをすすめながらとりくんできました。これまでの市政では考えられないことです。この計画の実現のためには、長尾市政をさらに発展させたい」
このように、切々とつづってありました。そこで、長尾市政の四年間で障害者のみなさんへの福祉予算がどうなったかを調べてみましたら、一・三五倍になっていました。やはり、こういうところにも、ちゃんとあたたかい光があたってきているんだなと、たいへんうれしく思ったしだいであります。(拍手)
みなさん。この手紙をくださった方がのべているように、長尾民主市政の四年間で「市民が主人公」の市政へと、「流れがたしかに変わった」。これは五十二万の東大阪市民の多くのみなさんの共通の実感ではないでしょうか。(拍手)
私は、東大阪には、五年前にもうかがっていますし、三年前にもうかがっています。私の実感もふくめて、「流れが変わった」ということについて、清水前市政と比べてみて、四つの角度からみなさんに訴えたいことがございます。
まず第一は、清潔・公正な市政への変化ではないでしょうか。(拍手)
清水前市政といいますと、「汚職と腐敗のデパート」といわれました。いまは別の「デパート」が逮捕ということになっていますが、最初に「汚職と腐敗のデパート」と名づけられたのは清水前市政でしょう。
私が、市長選ではじめて東大阪にうかがったのは一九九七年のことでしたが、そのとき大問題になっていたのが前市長のヤミ献金疑惑でした。その後、職員の不正採用事件、公共下水道の談合事件、はては前市長自身の年金だまし取りという異常な事件まで発覚して、市長逮捕となりました。こんな汚職と腐敗は金輪際もうごめんだという思い――これが長尾民主市政を生み出した最大の力だったのではないでしょうか。(拍手)
私は、四年間でのこの分野の変化はめざましいと思います。
職員採用制度の改革がすすみました。「東大阪方式」といわれる方式――試験で不合格になった方で希望する方には成績を通知する方式を、大阪府下ではじめて、東大阪市政は長尾市長のもとで導入しました。縁故人事、不正人事がまかり通っていたのが一掃されました。
この方式をまず東大阪市で導入したのが手本になって、大阪府下に広がりました。私が三年前にうかがったときには、十二市に広がっているという話でしたが、それ以後さらに広がって、いまでは、三十二市(政令市を除く一般市)のうちの半分の十六市が「東大阪方式」を取り入れているということです。みなさん、これまで悪い政治の見本だったのが、良い政治の手本になったのは、うれしいかぎりではありませんか。(拍手)
公共事業の入札制度の改革もすすみました。入札の予定価格と最低制限価格を事前に公開するという、汚職と談合をふせぐ大きな改革がはかられました。その結果、予定価格にたいする落札価格は、清水前市政の四年間は96%だったのが、ずっと下がってきて、92%にまで長尾市政のもとで下がりました。四年間で、最大二十八億円も税金が節約されたという計算があるそうです。(拍手)
みなさん、清潔・公正な政治――これは私は、民主政治の土台だと思います。どんな行政をやる場合でも、暮らしの行政でも、中小企業の行政でも、福祉の行政でも、どんな行政でも、市民のみなさんの信頼ぬきにはその行政は力を持ちません。市民のみなさんに信頼されることは、清潔・公正というこの土台がなければ絶対不可能ではないでしょうか(拍手)。長尾市長の四年間は、この土台をしっかり作り上げたという点がまさに最大の成果、日本に誇る成果であるということを、私はみなさんに訴えたいと思うのであります。(大きな拍手、歓声)
国の政治では、とうとう「利権と腐敗のデパート」といわれた鈴木宗男議員が逮捕ということになりました。これは、わが党をはじめとした国会論戦と国民のみなさんの世論と運動が勝ちとった結果だと思います。しかしみなさん、この問題は、鈴木議員個人の問題に終わらせてはなりません。やはり自民党とそれに追随する勢力が、もう骨の髄まで腐りきっている、その体質がしめされたのが、この事件ではないでしょうか。(拍手)
鈴木宗男議員がやっていたのは、公共事業や「北方四島の支援事業」に介入して、そこから税金を吸い上げていただけじゃありません。そうやって吸い上げたお金を政界にばらまいて自分の力を強めようとしていた。私は、鈴木氏が逮捕された日の記者会見で、その問題を指摘して、「ムネオマネーが自民党・公明党の五十八人の議員にばらまかれていた。この五十八人は、政治的道義的責任が問われてくる」ということを指摘しました。
しかし、私もあきれたのですが、私のその記者会見がNHKテレビで流されましたら、公明党が大あわてになりまして、「公明新聞」にでかでかと私を攻撃する記事をのせました。「志位氏の“公明中傷”発言に反論」「ムネオ疑惑とは全く無関係」――こういう見出しがついておりまして、冬柴幹事長の発言を紹介しているのです。ところが、その記事を読みますと、その冬柴氏の発言の中で、公明党の議員が鈴木宗男議員から五十万円をもらっていたという事実を認めているのです。鈴木宗男氏が自分でお金を持ってきたという話も書いてある。ムネオマネーをもらっておいて、どうして「無関係」か。これは、だれがどう考えてもなりたたない話ではないでしょうか。(拍手)
だいたいムネオマネーというのは何なのか。国民の税金を食い物にしてつくったお金でしょう。この中にはわいろもまじっている。やみの献金もまじっている。そういうもののおこぼれにあずかりながら、ひとかけらの反省もない。反省するどころか、その事実を指摘した者にたいして、「中傷」だと逆恨みをして攻撃する。
こういう勢力が、いま清潔・公正な長尾民主市政を倒そうとしている勢力の中心に座っているのです。絶対に負けるわけにはいかない。このことをみなさんに訴えたいと思うのであります。(「そうだ」の声、大きな拍手)
第二に私が訴えたいのは、福祉と暮らしを守る市政への変化ということです。
清水前市政はこの点で何をやったか、思い出していただきたい。「地方行革」というかけ声で、冷酷無情な福祉切り捨てをどんどんすすめた。当時の東大阪市には、「地方行革の実験室」とか、「行革先進地」などという「評価」が与えられていました。
しかしみなさん、ここでも流れは変わったのではないでしょうか。長尾市政になって、血の通った、温かいぬくもりのある市政へと変わってきた。このことを多くのみなさんが感じられていると私は思います。
たとえば配食サービスの充実です。一人暮らしや食事をつくることが難しくなったお年寄りに、お昼ご飯を配達するシステムですが、これは、九八年にはだいたい四万食程度だったのが、長尾市政になって利用しやすい制度になって、昨年度は十二万食、三倍に増えたとうかがいました。お弁当を届ける時には、かならず「おかわりありませんか」という声がかけられ、安否の確認にもつながっている。それから運ぶときも特別の保温容器を使って、温かいものは温かく食べられる。冷たいものは冷たいまま食べられる。そういう心配りをしたサービスが広がっているというお話をうかがって、たいへんうれしく感じたしだいです。(拍手)
介護保険の現場調査を、全国で初めて本格的にはじめたのも、この東大阪の長尾市政です。市の職員さんと弁護士さん、ケースワーカーさんが組んで、介護サービスの現場に出かけて、サービスがきちんとおこなわれているか、利用者がどんな意見を持っているか、これを四十二の項目で直接うかがう。それを改善に生かすというとりくみがやられています。それが、NHKの「クローズアップ現代」という番組でもとりあげられて、「東大阪では全国初の介護現場の調査を開始」と、注目され、全国に紹介されました。
それから、学校施設の改修です。清水前市長の時代に「防災上改善が必要」と指定された老朽校舎の危険個所が二百カ所以上あった。ところが、前市長は年間だいたい二十カ所ぐらいしか改修しない。これでは十年はかかってしまう。十年も子どもさんは待てません。子どもさんにとってはそのときそのときが大事です。十年待ったらおとなになってしまう。こんなことじゃいけないと長尾市長が、これは緊急課題として解決をはかろうととりくんで、三年間ですべて解決したとうかがいました(拍手)。さらにすべての小中学校で、トイレを明るく、きれいなものにするという改修工事もおこなわれたとうかがいました。
みなさん、冷酷非情な市政から、市民のみなさん一人ひとりの悩みや苦しみに心をよせる方向に、ここでも市政の流れが大きく変わったのが、この四年間の長尾民主市政ではないでしょうか。
いま国では、リストラ応援の政治で失業者を増やす、「不良債権の最終処理」だといって中小企業をつぶす、社会保障は負担増ばかり押しつける、ひどい政治をやってるでしょう。国がこういうひどい政治をやっているなかだからこそ、この悪い政治から市民のみなさんの暮らしを守る長尾民主市政は、絶対に守り発展させなければなりません。どうかよろしくお願いいたします。(大きな拍手)
第三は、中小企業への支援に本腰を入れて乗り出した。これも大きな変化だと思います。
東大阪は中小企業の街です。その底力は世界に誇るすばらしい水準です。しかし、これも清水前市政の時代を思い出してほしい。支援らしい支援はやられなかったではありませんか。当時、東大阪市で「中小企業都市サミット」という中小企業の多い日本の各地の都市の会議がひらかれました。そのときに、予算に占める中小企業対策費の割合が、十都市のなかで東大阪市が最下位クラスだということが、大問題になっていました。
この分野では、長尾市政になってまさに本腰を入れた対策がはじまっているのではないでしょうか。
中小企業の全事業所の実態調査がやられました。市の幹部職員のみなさんが二年がかりで三万を超えるすべての事業所を対象に訪問しました。西日本で初めての画期的意義を持つ大仕事をやりとげたのが長尾市政でした。(拍手)
これを通じて、市は業者のみなさんの悩みや苦しみや実態や要望を肌身でつかんだ。業者のみなさんも市に信頼をよせるようになった。市と業者のみなさんが力をあわせ、心を通わせて、東大阪の中小企業の発展をかちとる土台が築かれたと思います。
中小企業対策予算も、調べてみましたら、予算に占める比率が前市政の一・五倍になっております。融資も制度も大幅に充実しました。
そして私がとりわけ驚いたのが、実態調査の成果を生かして、インターネットを使って、東大阪の中小企業の仕事の受注を拡大する独自の仕事をはじめているということです。
これは、二年前から開設された「技術交流プラザ」というものですが、市内約千百社の企業の技術力などの情報をインターネットで全国に発信する。そこに全国からたいへんな数のアクセスがある。そのアクセスはサイト全体ですでに一千万件をこえたそうです。そして、全国からの新たな受注が広がっている。従業員一人から三人の小さな事業所では、48%が、「インターネットのおかげで問い合わせがあった」と答えているそうです。
私は、千葉県の船橋市に住んでいるのですが、昨日、私の家のパソコンでホームページを開いてみました。たいへん豊富な情報が簡単な操作でちゃんと出てきます。「東大阪市技術交流プラザ」――このトップページから入って、東大阪の企業の情報、能力、これが実に詳しくわかるんですね。
たとえば、「モノから探す」というところをクリックしますと、「パソコン」とか「ビデオ」とか「自動車」とか、いろいろと出てくる。さらに「パソコン」のところをクリックしますと、「ディスプレー」とか、「マウス」とか、「スピーカー」とか出てくる。さらに「マウス」というところをクリックしますと、今度は企業の名前が出てきて、こういう企業があって、こういう能力があるということが詳しく出てきます。これはすばらしい仕組みです。
このとりくみについては、日本経済新聞社が『日経地域情報』という専門誌で注目して、四ページも特集を組みました。それを読みますと、わずか二カ月たらずで、大分県の半導体関係の業者からの受注がまとまったという話が紹介されています。そしてこう書いています。「地元の中小企業を支援し、物づくりのまちを復活させようとする市の意気込みが表れている」。日経新聞社がここまで注目するところまで、東大阪の中小企業対策はすすんできた。すばらしいではありませんか。(拍手)
もちろん、一朝一夕にはいかないかもしれないけれども、ここでもたしかな変化がおこり、道が開かれつつあるということを確認できると思います。
第四に、「解同」(部落解放同盟)に食い物にされてきた、同和行政の乱脈・不正をただした。これも大きな成果として誇れるのではないかと思います。(拍手)
清水前市政時代には、「解同」いいなりの、ひどい腐敗と利権がはびこっていました。私はかつて、この場で訴えたことを思い出します。保育所では、一般の保育所の二倍もの保母さんを配置しているという実態もありました。同和住宅の家賃が、一般の住宅の三分の一という、破格の安値になっているという実態も、その時に知ってびっくりしました。
長尾市長は、歴代市長のだれも手がつけられなかったこの問題に、勇気を持って正面から切り込んだ、はじめての市長であります。(拍手)
とくに私は、仕組みを変えたことが重要だと思います。「解同」が事実上支配する「地区協議会」の了解がないと同和行政がすすめられないという、地方自治法の精神に反する無法な方式の廃止を表明し、補助金を打ちきるという、画期的な改革を断行しました。
そのなかで、保育所の問題も、いまでは一般と同和という垣根が取り払われて、苦労をともにする地域づくりへの努力がすすんでいるとうかがいました。同和住宅でも、家賃の滞納とか、不正入居の実態を調べて、二億円の滞納の解決、管理運営の適正化に踏み出したとうかがいました。逆差別の同和行政は長尾市政のもとで終結にむけて大きく動きだした。みなさん、これも大きな成果ではないでしょうか。(拍手)
それでは相手の二つの陣営はどうでしょう。どちらも清水前市政の流れをくんだ勢力です。頭は二つだけれど胴体は一つです。古い、冷たい、利権と腐敗の流れを引き継いでいる流れです。
その一人は、前回の市長選挙で「清水市政の継承」を公約して落選した人物です。この人を推している主力は、公明党・創価学会と「解同」であります。
この候補者は、「解同」の集会にいって何といっているか。これからは「地域協の役割が非常に重要になる」。すなわち、長尾市政のもとで廃止された「地区協」方式、この利権政治のシステムの事実上の復活を「解同」にたいして約束している。これがこの候補の正体なのです。(拍手)
みなさん、腐敗政治に無反省の公明党・創価学会と、利権あさりの「解同」、この二つがコンビを組む。これ以上は考えられないくらいの“最悪のコンビ”ではありませんか(「そうだ」の声、拍手)。それにくわえて、ムネオマネーを百万円もらった自民党の代議士がその候補を推薦しているというんですから、よくもそろったものではありませんか。みなさん、こういう勢力に東大阪の市政をまかせたらどんなにひどいことになるか、火を見るより明らかではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)
もう一人は、自民党の市議団長として清水前市政を支えてきた人物です。清水事件にたいして、「たいした問題ではなかった」とか、暴力団との関係を問われて「道ですれちがったときには、『おはよう』とか『こんにちは』ぐらいのあいさつをする」と答えたり、そういう人物であります。
私は、どちらにも市政を担う資格はないと思います。みなさん。暗黒市政への逆戻りは、きっぱり拒否しようではありませんか。(大きな拍手)
相手の二つの陣営には、東大阪をよくしようという建設的なプランも、市民にたいするあたたかい心もありません。ひたすら長尾市政の悪口をいいつのる。口ぎたない攻撃に熱中しています。
しかしこの攻撃は、面白い特徴がありまして、やればやるほど自分にふりかかってくる。天につばするものだということです。
たとえば長尾市政にたいして、「国保料の引き下げを実行していない」という悪口をいっています。
しかし私は、相手陣営に問いたい。長尾市長が国保料を下げようと必死の努力をして、そのための予算を市議会に提出したときに、妨害したのはいったいだれなのか(拍手)。「ドブに捨てるようなものだ」といって、その予算を削ったのは自民党、公明党ではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)
もう一つ問いたい。だいたい東大阪市の国保料をこんなに高くしてしまったのはいったいだれなのか。清水前市長の九年間で国保料の限度額は三十七万円から五十二万円に増えたという事実を忘れてはなりません。それを推進したのは自民党、公明党ではありませんか。(拍手)
私は国保料を引き上げて痛みを感じない勢力、引き下げのための努力を妨害してきただけの勢力に、長尾市政の悪口をいう資格はないということを、はっきりといいたいと思うのであります。(拍手)
そして、妨害を受けながらも、長尾市長が国保料の値上げをくいとめてきた。この事実もいわなければなりません。そのために長尾市長は、市の一般財政からの国保会計への繰り入れのお金を可能なかぎり増やしてきました。調べてみましたら、この四年間で、五十億円から六十一億円に増やしている。こうやって値上げをくいとめてきました。被保険者一人あたりの繰り入れは、東大阪市は、大阪府下三十二市で一位です。三十二市のなかでいちばん一般会計からの繰り入れをたくさんやっている、それが長尾市政のもとでの東大阪市です。そういう努力をやっている。(拍手)
どうかみなさん、長尾さんの再選を勝ちとって、こんどこそみんなの力で、国保料の引き下げにむけて、前進を勝ちとろうではございませんか(拍手)。力を合わせようではありませんか。(大きな拍手)
もう一つ、相手が悪口をいっているのは、長尾市長が「市政を混乱させている」というのです。私は、この悪口はそっくりお返ししたいと思います。
公明党などが先頭に立って、市長が議会を招集しても、いろいろと難くせつけたり、条件をつけたりして、応じない。出てこない。ボイコットする。流会させてしまう。こういうことを繰り返しています。今度の市議会では、自民党まで出ているのに、公明党はボイコットをつづけるという不当な態度をとりました。
しかしみなさん、議会を招集する権限というのは、市長にあるのです。これは法律で決まっているのです。地方自治法一〇一条にちゃんと書いてある。ですから市長が議会を招集したら、出てくるのは、議員のあたり前の責務なのです。これをやらなかったら法律違反の無法になるのです。
こういう党利党略の無法で議会をもてあそんできた。全国でもこんなひどい無法をやっているのは、東大阪の一部勢力しかありません。私は、今度の選挙を、この無法を一掃する選挙にする必要があると思います。長尾市長の再選を勝ちとって、こういう地方自治法を踏み破るような無法を一掃して、法律どおりの民主的な自治体運営のルールを確立する、そういう選挙にしていこうではございませんか。(「そうだ」の声、拍手)
みなさん、長尾市政への攻撃は、やればやるほど、正体が逆に浮き彫りになる。そして長尾市政への攻撃は、市民のみなさんの暮らしへの攻撃です。民主主義への攻撃です。ですから、みんなの力で、これをみぬいて、みんなの良識で打ち破っていただきたいということを、心からお願いしたいと思います。(拍手)
みなさん、長尾淳三さんは、日本共産党員です。日本共産党員の市長です。私は、だからこそ、勇気をもって市政を変える先頭にたってきたと誇りに思っております。
わが党は、党をつくって八十年になりますが、一貫して信条として貫いてきたのは、「国民が主人公」ということ、そしてどんな不当な圧迫にも屈しない。これが私たちの伝統です。
これはみなさん、日本共産党の伝統であるだけではなく、東大阪の民主市政の発展を願う、多くの市民のみなさんの党派をこえた思いとも、一致しているのではないでしょうか。
どうかみなさん、共同の輪を広げに広げぬいて、あと一週間、歴史に残るたたかいをやって、長尾淳三さんをふたたび市長に押し上げていただきたい。必ず勝たせていただきたい。このことを最後にかさねてお願いして、私の訴えを終わらせていただきます。ありがとうございました。(歓声、大きな拍手)