日本共産党

2002年6月25日(火)「しんぶん赤旗」

党略的私的流用禁止せず

官房機密費で政府方針

使途は非公開


 政府は二十四日、内閣官房機密費(報償費)の扱いに関する「基本的な方針」と「取扱要領」を明らかにしました。

 それによると、「出納管理簿」の整備や領収書など支出関係資料の五年間保存などを盛りこみましたが、資料提出は会計検査院や捜査当局の求めがあった場合、官房長官の同意を得て行うことのみにとどめています。

 使途に関しても、政策推進費や調査情報対策費、活動関係費の三分野に整理したものの、具体的内容はこれまでどおり非公表の方針です。また、官房長官が自ら支出した場合や支障があるときには、出納管理簿への支出先の記入の省略を認めています。

 官房機密費については、日本共産党の志位和夫委員長が、使途の詳細を示す内閣官房内部文書を明らかにしました。そこには、国民の税金が党略的・私的に流用されている実態が生々しく記されていました。

 今回の方針では、こうした党略的・私的流用をやめるどころか、「政策推進費」などの費目さえつければ、官房長官の判断で流用できる仕組みが温存されています。政治腐敗の大元にメスを入れることができない小泉政権の姿勢を示しています。


運用は政治的判断

福田官房長官

 福田康夫官房長官は、二十四日午後の記者会見で官房機密費の運用基準について問われ、「具体的な使途になると、内閣官房長官の政治的な判断のもとに決定されるという取り扱いをしている」とのべ、運用の実態は官房長官の判断次第であることを認めました。

 また福田長官は、使途公開についても「報償費の意義を減ずるので、一定の期間を経たあとも情報公開は困難だ」と否定、第三者によるチェックも念頭にないことを明らかにしました。

 


もどる

機能しない場合は、ブラウザの「戻る」ボタンを利用してください。


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp