日本共産党

2002年6月12日(水)「しんぶん赤旗」

国立大統廃合

党国会議員との懇談で 鳥取県知事が批判

“知への冒とく、将来に禍根”


 日本共産党国会議員団の石井郁子、児玉健次衆院議員、林紀子参院議員、市谷とも子県国会議員団事務所長らは十日、片山善博鳥取県知事と大学改革問題について懇談しました。松本芳彬、大谷輝子県議が同席しました。知事との懇談を前に鳥取大学の道上正規学長、永山正男教育地域科学部長とも懇談しました。

 石井議員らは、日本共産党が四月に「国民の立場で大学改革を進めるための提案」をしたことを紹介し、「率直な意見を交換したい」と、訪問の趣旨を話しました。

 片山知事は「一県に一国立大学は基本原則として戦後間もなく論議された経過があり、統廃合を効率性や採算で進めていくことは“知に対する冒とく”だと思います。予算の切り詰めだけで議論するのは将来に禍根を残します」と、教育学部統廃合問題については「地元の大学で学んだ教員は必要」と述べました。また、文部科学省の進めている国立大学の法人化問題を「邪道」と厳しく批判しました。

 あわせて、「鳥取大学が地震研究など基礎研究で地域に貢献しています。要、不要を近視眼的に決めるべきでない」などと地域と大学の連携強化の重要性を話しました。

 道上学長は「今、大学を取り巻く環境は厳しい。独立法人化については、大学の主体性を尊重するとともに大学予算を欧米並みに増やし、条件整備をはかることが大事」などと話しました。

 


もどる

機能しない場合は、ブラウザの「戻る」ボタンを利用してください。


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp