日本共産党

2002年6月8日(土)「しんぶん赤旗」

高薬価にメス入れよ

試算を示し児玉議員追及

後発品で軽減可能

衆院厚労委


 日本共産党の児玉健次議員は七日の衆院厚生労働委員会で、高すぎる薬価の問題を取り上げ、「医療保険財政が厳しいというなら、ただちにここにメスを入れるべきだ」と追及しました。

 児玉氏は「高すぎる新薬や先発薬品に対し、安く販売されている後発薬品の使用を高めれば、医療費を確実に軽減できる」と指摘。ぜんそく様気管支炎で痛風の症状もあるAさんの場合、先発品を同じ効能がある後発品に切りかえれば、患者負担が年間約九千五百円、保険からの支払いが年間約三万八千円も軽減できるという試算(別表)を示しました。

 また、後発品への切りかえによって全体で一兆円程度の医療費が削減できるという試算も紹介し、「後発品を普及するため、実効性のある政策を積極的に打ち出すべきだ」とただしました。

 坂口力厚労相は「できる限り努力していく」と答弁。厚労省の河村博江国立病院部長は「国立病院での後発品の使用推進へ、通知を出したい」とのべました。

 児玉氏は日本の新薬の価格が「高どまり」になっている理由の一つは、メーカーが問屋におろすときの仕切り価格を「企業秘密」だと言って公表せず、「聖域」にしていることだと指摘。製造業の経常利益が年2%程度なのに対し、大手製薬企業十五社は20・1%(二〇〇一年度)と十倍もの高利益をあげていることを示し、見直しを求めました。

 また、「国会の会期延長という姑息(こそく)なやり方ではなく、さまざまな面で破たんしている医療改悪法案を廃案にすることこそ、国民に対して責任ある態度だ」と迫りました。

 


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