2002年6月7日(金)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の第四回中央委員会総会は六日、前日に引き続いて幹部会報告にもとづく討論をおこない、二日間で四十三人が発言しました。二日目の冒頭、不破哲三議長が発言、「巨大な社会進歩」の時代としての二十一世紀の大局的な特徴と展望、国際舞台で社会進歩のどんな力が働くか、八十年の歴史をへた日本共産党の到達点がそのなかでどんな意義をもつかについて、この間の国際活動の経験をリアルに紹介しながら示し、新しい世紀が日本共産党に課している役割と任務を、大きな視野で解明しました。志位和夫委員長が結語をのべ、幹部会報告と結語を四中総決定として全員一致で採択し、不破議長の発言を四中総として全員一致で確認しました。
討論の結語をのべた志位和夫委員長は、第三回中央委員会総会から半年余、「大運動」にとりくんだ全党の前進の息吹が生きいきと反映され、豊かな中身がたっぷりと詰まった充実した討論だったと強調。わが党の奮闘によって情勢に大きな変化をつくり、党建設でも新たな前進の一歩をふみだしてきたこと、その実践に裏付けられた自信と確信が、討論でも、全国から寄せられた一千通近いCS通信の感想からも力強く伝わってきた、同時に、問題点と今後の課題をリアルに直視した、新たな挑戦の意欲もわきおこりつつあると心強く感じたとのべました。
総会は国会と同時並行でおこなわれたが、前日の有事三法案の地方公聴会では、自民推薦の公述人からも不安や批判が続出、審議をすればするだけ矛盾が拡大し、「統治能力の喪失」は国会運営を見ても痛感すると指摘。「しかし、ここで手を緩めてはならない。有事三法案、医療改悪法案をはじめすべての悪法を廃案に追い込み、悪法強行をはかる勢力が決定的打撃をこうむるところまで、たたかいの発展をはかりたい」とのべました。
沖縄県、長野県、高知県などから報告されたように、国会でのたたかい、中央段階での共闘とともに、地方でも悪法阻止のためのさまざまな共闘が広がっていることにふれ、これを壮大な規模に広げ、悪法の息の根をとめるまで奮闘をとよびかけました。
志位氏は、「小泉政治の破たんで、情勢は新たな激動的局面に入っている。しかし、これは新しい政治への転換には自動的にはつながらない。この激動を新しい政治の前進に結びつけることができるかどうかは、わが党のたたかい、党の主体的力量をどう大きくするか、そして総選挙といっせい地方選挙というきたるべき政治戦で勝利をかちとれるかどうかにかかっていることをお互い肝に銘じて奮闘したい」と強調しました。
「大運動」の成果と教訓を全党の確信にし、選挙勝利を前面にすえて党建設・党活動を本格的な前進の軌道にのせる問題についても、討論で深められたとのべ、「大運動」「月間」などと銘打たないでの持続的な党勢拡大はあまりやったことはなく、「新しい挑戦」であり、「大運動」以上の不退転の決意と新たな探求が必要であると強調しました。
この立場から、三つの留意点――職場支部の前進と青年学生の結集、党員と読者の拡大をどうはかるか、「量とともに質を」のとりくみの発展についてのべました。
このなかで、月末、土日、いっせい行動だけの活動からの脱皮、減紙をいかに減らすか、の二つの問題提起は、討論でも感想でも、たいへん新鮮に積極的にうけとめられ、「一人ひとりの党員が結びつきを生かした日常的対話」を重視するという提案に、多くの共感の声が寄せられていることを紹介。
対話とは、相手の声と要求を聞くこと、党と「しんぶん赤旗」を語ることであり、本来だれでもやれる活動であると指摘しました。
一人ひとりの党員が、自覚的に日常的に結びつきを生かした対話ができるようになるために、それを励ます支部をつくることが、支部づくりの一つの目標になるのではないかとのべました。
志位氏は、発言のなかでだされた要望や疑問についても詳しく解明。最後に「八十年の党の歴史は、二十一世紀に生きる財産をつくった」という角度から、党の不屈のたたかいの歴史的意義や不破議長の発言にふれ、「わが党の歴史は真理と道理に立つものは紆余(うよ)曲折をへながらも必ず勝利することを示している。八十年の党史に誇りをもち、きたるべき総選挙といっせい地方選挙と党建設・党勢拡大の前進のために全力をつくす決意を固めあおう」と訴えました。