2002年6月4日(火)「しんぶん赤旗」
記者 「長官は、政府首脳に真意を確認されたのでしょうか」
福田康夫官房長官 「ええ、真意を確認しました。確認したところ、そういうことは言っていないということを、はっきり言っておりました」
三日午前に行われた福田長官の定例記者会見で、政府首脳の「非核三原則」見直し発言をめぐり、こんなやりとりがありました。
会見の最後に福田長官は、記者から「政府首脳」がだれかを公表するつもりはないかと問われて、こうも言いました。
「それはそれで相談してみましょう」
ふざけるにもほどがあります。福田長官は同日昼には、「政府首脳」が自分自身であることを認めたのです。「政府首脳」が自分自身であることを一番よく知っているのは、ほかならぬ福田長官自身。それなのに、午前の会見では平然とこんなしらをきる。非核三原則という国の基本方針をめぐる重大問題で、これほどふまじめな態度はありません。
「政府首脳って総理大臣じゃないの? 私は一言も言っていないのに。誤報はやめてもらいたいね」
小泉純一郎首相も同日昼、こうとぼけてみせました。国内外をこれだけ騒がせておきながら、この人を食ったようなふまじめさはいったいなんなのか――。(柳)