2002年6月1日(土)「しんぶん赤旗」
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総務省が三十一日発表した四月の完全失業率は5・2%でした。前月と同じで、依然として高水準です。完全失業者数は一年前より二十七万人多い三百七十五万人。十三カ月連続で前年を上回り、雇用悪化が続いています。
特に世帯主失業者は百八万人、失業率4・1%でともに過去最悪です。世帯主は家計の柱で家族への影響が深刻さを増しています。リストラなど非自発的離職者は百六十一万人です。これも過去最大で、しわ寄せが極端に労働者に押しつけられています。
今回初めて発表した四半期の詳細集計(今年一―三月)によると、非労働力人口(求職活動をせず完全失業者とみなされない)のうち、就業希望者は五百三十三万人でした。この人たちを潜在的失業者とみれば、失業率は12・5%(本紙試算)にのぼります。このうちすぐ働けるという人は百二十二万人でした。この人たちを入れれば失業率は7・2%(同)で、完全失業率を大きく上回ります。
また、完全失業者の約三人に一人(30・4%)は失業期間が一年以上であることが分かりました。