2002年5月31日(金)「しんぶん赤旗」
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扇千景国土交通相は、三十日の参院国土交通委員会で、兵庫県明石市大蔵海岸でおきた砂浜陥没・少女生き埋め事故について、「管理者である国に責任がある」とのべ、陳謝しました。日本共産党の大沢辰美議員に答えました。
事故は、明石市が施工し、国土交通省が管理する人工の海浜公園で昨年十二月三十日発生し、生き埋めになった四歳の女の子は二十六日に死亡しました。
大沢議員は、「事故の翌日に調査にいったが、この事故は起こるべくして起こった」と指摘。その理由として、明石市が、三年前の一九九九年から五カ所も陥没を確認している、コンクリート製の護岸のつなぎ目のゴム製砂防板から海水がしみだしているのを発見し、施工者が補修のため土のうを積み上げていたなど、調査で分かったことをあげました。そのうえで「危険を知りながら、十分な対策をとらなかった。人災ともいうべきものだ。国の責任は免れない」と追及しました。
扇国交相は、「護岸工事が結果として十分でなかった。被害者に対し誠心誠意対応してゆきたい」と非を認めました。