2002年5月22日(水)「しんぶん赤旗」
「仕事内容も、責任の重さも正社員と変わらないのに、賃金は半分以下」「そうそう。それなのに首切りは一番先。おかしくない?」―。十八、十九の両日、横浜市内で開かれた第十回パート・臨時で働く仲間の全国交流集会(全労連パート臨時労組連絡会主催)。全国各地から集まったパートやアルバイトの労働者が、語り合いました。
岩手の農協系の給油所で働く臨時職員は、農協労組に加盟して団体交渉を重ね、休日出勤手当の支払い、特別休暇などを勝ち取った経験を報告。「臨時だからといって手を抜くような仕事は一切していません。みんながんばっています。だから、雇用条件や賃金で差別されたら面白くないのです」と訴えました。
社会保険業務センターの非常勤職員は、「全厚生労働組合に加わり、正職員や地域のみなさんからの支援に支えられ、雇い止めを撤回させることができました」と報告。拍手を浴びました。
臨時教員の実態が注目を集めました。
「産休とか病気療養中の代わりならともかく、足りない先生の代わりを臨時教員がしています」「法的にはまったく同じ仕事で、通知表だってつけます。責任の重さも同じ」「授業のコマ数で賃金が支払われる臨時教員の場合、運動会は給与は出ません。ボランティアで出勤している」などの報告に、驚きの声があがりました。
首都圏青年ユニオンの喫茶店プロントで働く青年は、労働組合をつくって、未払い残業代を支払わせ、雇用保険にも加入できたと報告。「学校を中退した青年には、正規雇用の道は狭い。生活のためにはフリーターを続けざるをえないんです。法律も知らず、あきらめている青年を励ましていきたい」とのべました。
交流集会が開催された地元の横浜市青葉台郵便局で非常勤職員として働いていた三人の女性も参加。「夜勤も、休日出勤にも応じて一生懸命働いていたが、三十数人の非常勤職員に一方的に退職通知書がだされ、雇い止めにされた」とのべ、慰謝料を請求する訴訟への支援を訴えました。
神奈川県のフジパンでパートで働いていた福田幸子さんは、「不良品のパンを盗み、私用に供した」という偽りの口実で懲戒解雇処分にされ、解雇撤回を求めてたたかっていると報告。激励の拍手が送られました。
二〇〇〇年十一月の全労連・パート臨時労組連絡会結成後、各地で連絡会が結成され、準備がすすめられています。
北海道の連絡会は、毎月の街頭宣伝や札幌市内中心部でのパレードなど社会的にアピールする行動を重ね、地元紙やNHKにもとりあげられたと報告。準備会をつくっている宮城県労連の代表も、街頭でのパート相談活動などをマスコミを通じて市民に知らせ、注目を集めていると紹介しました。