2002年4月29日(月)「しんぶん赤旗」
二十八日投開票の参院新潟補選は、無所属で民主・自由・社民などが推薦する黒岩宇洋氏(35)=元参院議員秘書=が、自民党の塚田一郎氏(38)=公明・保守推薦=を破って当選しました。日本共産党の桑原加代子さん(54)は、議席に届かなかったものの得票を大幅に伸ばし、県内におけるあらゆる国政選挙での最高の得票率を獲得、大善戦しました。
自民党は、小泉首相をはじめ、与党三党首が来援、テコ入れをはかりましたが、昨年参院選でトップ当選し、任期途中で死亡した前議員の議席を確保できませんでした。
「政治とカネ」が国政の大問題となるなか、選挙戦では自民党の利権と暮らし犠牲の政治をどう変えるかが問われました。桑原さんは、腐敗にフタをし、国民の暮らしを破壊し、有事法制をすすめる古くて汚れた、危険な自民党政治を乱暴にすすめる小泉政治をきびしく批判。利権政治転換、国民の暮らし・平和を守る真の改革の道を示して奮闘、選挙戦全体の論戦をリードしました。
自民党支持者からも「自民党にはもう入れない。今度は共産党だ」などの期待が寄せられ、建設会社社長も支持を広げるなど、かつてない新しい層の支持の広がりを見せました。
開票結果は次の通り。
当黒岩 宇洋35無新 五四一八八一 塚田 一郎38自新 三四二二〇七 桑原加代子54共新 一三二六七二 (得票率13・05%) (投票率52・44%)
衆院和歌山二区補選は二十八日投・開票され、自民党公認の石田真敏氏(50)=公明、保守推薦=が当選しました。日本共産党の奥村規子氏(50)は及びませんでした。
選挙戦は、石田氏と、同氏との自民党公認争いに敗れ、無所属立候補した岸本健氏(31)=民主、自由、無所属の会推薦=が自民党内の分裂選挙をくり広げるなか、奥村氏は、鈴木・加藤疑惑や官房機密費問題など汚れきった自民党政治をきびしく批判。
奥村氏は戦争国家法案(有事三法案)を「アメリカが行うアジア太平洋地域での介入戦争に、自衛隊を参戦させ、国民を強制的に総動員するための法案であり、戦争に協力したくない国民を犯罪者にするもの。ぜったいに許すことはできない」と阻止に全力をあげることを表明。医療改悪ストップなど小泉「構造改革」との対決を鮮明にかかげました。
「有事法制は必要」とのべ、小泉「構造改革」大賛成の一方、腐敗政治一掃を語れない石田、岸本の両氏との違いをきわだたせましたが、及びませんでした。
開票結果は次の通り。
当石田 真敏50自新 七一六三一 岸本 健31無新 六〇三九八 奥村 規子50共新 一三〇九四 (得票率9%) (投票率62・49%)