2002年4月24日(水)「しんぶん赤旗」
質問する吉井議員=23日、衆院本会議 |
道路関係四公団民営化推進委員会設置法案が二十三日の衆院本会議で、自民、公明、保守の与党三党の賛成多数で可決されました。
反対討論に立った日本共産党の吉井英勝議員は「設置される民営化推進委員会には、無駄な高速道路建設をやめさせる権限も保障もない」と指摘。政府が「高速道路建設の個別路線の決定権を国土交通省の国土開発幹線自動車道建設会議に譲り、道路建設費の借金返済期間を『五十年上限』とすることで、残りの計画を建設可能とする条件をつくった」と批判しました。
吉井氏はまた、「破たんが明らかになった既存の道路計画に固執し、計画を根本的に見直そうとしていない」とのべ、計画の凍結、抜本的縮減を求めました。
政府の民営化方針が「四公団の巨額の借金と赤字路線の負担を国民と地方自治体に押しつけることになっている」と指摘した吉井氏は、本州四国連絡橋公団の約四兆円の債務処理を国の道路予算と関係自治体の負担で処理するよう決めたことを批判。「道路公団の巨大な利権をめぐって、政治家、官僚、企業による汚職・腐敗事件は後を絶たない」とのべ、「天下りを禁止し、公共事業請負企業からの政治献金を禁止することは、その気になればすぐできることだ」と強調しました。