2002年4月20日(土)「しんぶん赤旗」
道路関係四公団民営化推進委員会設置法案が、十九日の衆院内閣委員会で与党の賛成多数で可決されました。
日本共産党の吉井英勝議員は、反対討論に立ち、(1)民営化推進委員会には無駄な高速道路建設をやめさせる権限も保障もない(2)破たんが明らかになったこれまでの道路計画を政府が見直そうとしていない(3)民営化方針は、四公団の巨額の借金と赤字路線の負担を国民と地方自治体に押しつける(4)政官業の癒着と利権構造に抜本的メスを入れていない―と指摘。
小泉純一郎首相出席のもとでおこなわれた質疑で吉井氏は、本州四国連絡橋公団が巨額の赤字を抱え返済のメドがたっていないことなどを指摘し、日本列島に六つの橋を架ける「六大架橋」について「計画それ自体を凍結し、(調査費などの)予算も凍結すべきだ」と追及。小泉首相は「財源の状況が厳しいなかで、必要性、コストなど慎重に見極める必要がある」と答えました。
吉井氏は「民営化は採算がとれることが条件になっている。現にある巨額の負債と赤字路線の扱いはどうなるのか」と質問。小泉首相は「特殊法人等整理合理化計画」で本四公団の債務を国の道路予算、地方公共団体の負担、道路料金などで処理するとしていることから「民営化推進委員会でも、これにそって議論する」とのべ、国民と地方自治体への負担は避けられないとの認識を示しました。