日本共産党

2002年4月8日(月)「しんぶん赤旗」

京都府知事選

森川氏が大善戦

前回上回る39万票


 清潔・暮らし応援の森川府政の実現か、腐った自民党政治いいなりの天下り官僚知事の継続かをめぐり、全国注視の大激戦を繰り広げていた京都府知事選は、七日投票、即日開票されました。広範な府民と日本共産党でつくる「府民本位の新しい民主府政をつくる会」の森川明候補(53)=弁護士=は、三十九万千六百三十八票を獲得(得票率39・55%)、前回より約三万票増やし大善戦しましたが及ばず、前副知事の山田啓二氏(48)=自民、民主、公明、自由、社民、保守推薦=が初当選を決めました。

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今後の決意を語る森川明氏=7日、京都市中京区の事務所

当選は6党連合・山田氏

 森川氏は京都市内十一行政区のうち九行政区、府内一般市のすべての十一市、府内三十二町村のうち二十一町でそれぞれ前回票から増やし、北、左京、右京の各区と向日市では山田氏を上回り追い詰めました。逆に、荒巻府政の「継続・発展」を掲げた山田氏は荒巻知事の前回票を三万票減らし、得票率は48・69%と五割を切りました。

 選挙戦では、「ムネオ疑惑」「加藤マネー」など政官業の癒着に国民的な批判が高まるなか、特定政治家による天下り官僚候補の押しつけにたいし、経済界をふくむ府民の怒りが広がりました。また二十四年間の自民党府政が、大型開発優先で中小地場産業の支援や福祉・教育を切り捨てた結果、京都経済は全国最悪に落ち込むなど、府民の暮らしと仕事から活力が奪われ、「国にきっぱりものをいい、仕事・暮らし応援の府政」への転換が焦点となりました。

 森川候補の「四月七日を世直しの日に」との訴えは、党派をこえて多くの府民の心をとらえました。当初「圧勝」を豪語していた山田陣営と与党各党は、税金を食いものにする自民党の腐敗・利権政治への批判の高まりをうけて危機感に燃え、野中広務自民党元幹事長をはじめ多くの国会議員や近隣知事を動員。業界を締めつけるとともに、「共産党に府政を渡すな」などと反共攻撃に、最終盤には出所不明の謀略ビラをまきました。

 七日午後十一時すぎ、「会」の事務所で大きな拍手に迎えられた森川氏は、府民と全国からの支援に感謝し、「あと少し手をのばせば知事室の扉に手が届くところまでいっていた。でも私たちのたたかいはこれで終わりでない。私たちの訴えに道理がある。そこに確信をもち明日からがんばりたい」とあいさつしました。


 京都府知事選の開票結果は次の通り。(カッコ内は推薦)

 当山田啓二48無新

 (自民公由社保)

 482,158

  森川 明53無新(共)

 391,638

  中川泰宏50無新

 99,144

  今田 浩36無新

 17,240

 (投票率49・18%)

京都府知事選の結果について

筆坂書記局長代行が談話

 日本共産党の筆坂秀世書記局長代行は七日、京都府知事選の結果について、次の談話を発表しました。

 一、全国注視の京都府知事選で、日本共産党が推薦する「府民本位の新しい民主府政をつくる会」の森川明候補は、自民党府政の継承を掲げる相乗り・天下り官僚候補と大激戦を展開し、前回を上回る三十九万票を獲得して大善戦したが当選には及ばなかった。

 森川候補の得票は、自民党府政に変わって以降の知事選の最高となり、昨年の参院選・比例の日本共産党得票の二倍を超えた。一方、相乗り候補の得票は、自民・公明・民主・自由・社民・保守の参院選・比例得票合計の半分程度にとどまった。

 日本共産党は、森川候補に投票された広範な京都府民と、森川候補当選のために日夜をわかたず奮闘された「民主府政の会」のみなさんに心からの敬意と感謝を申し上げる。

 一、選挙結果は、鈴木・加藤疑惑など底知れない自民党の腐敗政治と地方自治体の本来の仕事である「住民の暮らしを守る」という仕事を放棄し、福祉、教育、中小企業や地場産業などを痛めつけてきた「オール与党」=相乗り体制へのきびしい批判をしめすものである。

 わが党は、京都府知事選の結果にしめされた政治改革の期待をしっかりと受けとめ、ひきつづき府民要求の実現と、国民本位の政治への転換をめざして奮闘するものである。

 


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