2002年4月5日(金)「しんぶん赤旗」
日本共産党の林紀子議員は二日の参院文教科学委員会で、国立大学独立行政法人化の調査検討会議が最終報告で、大学教職員の身分を「非公務員型」とする方向を打ち出したことについて質問しました。
林議員は、一九九九年に文部省(当時)が出した「国立大学の独立行政法人化の検討方向」では、「自主的・自律的な教育研究」のため、教員・職員の身分を「国家公務員とする」としていたことを指摘しました。
「非公務員型をとることの最大の問題は教育公務員特例法の適用がなくなることだ」として、大学の自主性・自律性は保障されるのかとただしました。
文科省の工藤智規高等教育局長は「大学の見識と良識の問題であり、学長と教員との関係で適切なルールが定められ、学問の自由が確保されると信じている」と答弁しました。
林議員は、教育公務員特例法が制定されたときの解説書で、戦前は「(教職員の免職が)任命権者の恣意的な判断によって行われた」ことにより大学の学問の自由が侵害されたため、「再び繰り返さぬ為」に同法が制定された、としていることを紹介。独立行政法人化による非公務員化によって「大学教員の身分が保障されないということは、大学の自治、学問の自由が保障されないことだ」と批判しました。