日本共産党

2002年4月5日(金)「しんぶん赤旗」

森川知事実現へ総力

草の根パワー集めて対話広げに広げ

京都知事選 くらし応援府政か自民府政継続か

最後のふんばりが勝敗分ける


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「こんどの日曜日、お年よりや府民に冷たい府政から、あったか府政に変えよう」と訴える森川明候補=4日、京都市南区

 「四月七日は世直しの日。京都を愛し、何とか暮らしをよくしたいと願う方が立ちあがれば、政治を変えることができます」――全国注視の大激戦を繰り広げている京都府知事選で、最終盤こん身の訴えをおこなう民主府政の会の森川明候補。清潔・くらし応援の森川府政の実現か、腐った自民党政治いいなりの天下り官僚知事の継続か。投票日を目前にひかえた四日、早朝から各陣営が激突し、まさに“京都燃ゆ”の総力戦の様相です。

「日本中の人になりかわって」

 午前七時半、京都市山科区のJR山科駅前。森川候補は、黄色やオレンジのウインドブレーカーを着込んだ民主府政の会の人たち約百三十人、日本共産党の西山とき子参院議員らとともに、通勤途中の市民らに肉声であいさつ、「森川さんや。きばってや」などと次つぎ握手をうけます。

 同じ場所には、保守陣営を割る形で立候補した自民党員で前八木町長・JA京都中央会長の中川泰宏候補の運動員らが宣伝。笹野貞子前参院議員が「いつまでも利益誘導で政治をやる京都を変えよう」などと訴え、無党派への食い込みに必死となりました。

 「知事選は京都の人たちだけの選挙じゃありません」。京都市内各地の街頭で歯切れのよい訴えをおこなった落語家の立川談之助さん。「ムネオ問題でもBSE問題でも責任をとらない自民党を、日本中の人たちにかわってぎゃふんといわせてやってください」。全国から寄せられる森川候補への期待を代弁します。

 東山区の商店街で、先斗町の女将(おかみ)・柴田京子さんが、鴨川の景観や情緒をこわし税金のムダづかいになる歩道橋建設計画への怒りを表明。「府民の声を大切にして、京都を愛してくれる人は森川さんしかいません。横浜につづいて京都でも、いい結果をつくりましょう」。“京都は京都らしく”と願う京町衆の思いを訴えます。

「一般の人が語る演説会」

 あふれる全国と京都の草の根の願いをうけて奮闘する森川候補と民主府政の会。絶好のチャンスを生かそうと最終盤の宣伝・対話が広がります。

 西京民商では、四人の女性が電話で、業者三百人と対話しました。「商売人は忙しいけど、『森川さんがんばってや』と期待が寄せられました」と井川敏子さん(69)。三年前に亡くなった友禅職人の夫も晩年、仕事がなく苦しい思いをしていたといいます。「京都は中小・地場産業のまちです。私も足や腰が不自由だけど、森川さんに上がってもらい命を助けてもらうために、あと三日死に物狂いでがんばります」

 同民商では会員の誘いで森川候補の個人演説会に参加した創価学会員の女性が、「うちの集会は議員だけが話し、共産党の悪口ばかり。でも森川さんの演説会は、一般の人が思いを語り、森川さんも私たちのことを考えてくれていることが伝わってくる。今度は私も森川さんのことを知り合いにいいます」と、支持を広げています。

 午後から孫を抱きながら電話かけをしていた木村洋子さん(59)=伏見区向島ニュータウン=は、「あんまり上手に話せないんですが、『暮らしに力を入れる森川さんを』と訴えています。いままでビラを受け取ってくれなかった人も、今回は激励してくれます。チャンスを逃がさないためにもがんばらんとだめですね」といいました。

危機感あおり終始反共攻撃

 民主党は菅直人幹事長が入洛、演説会で「蜷川府政のような弊害を再発させる訳にいかない」と国政では対決しながら京都で自民党と協力する言い訳をおこないました。

 午後には京都市内のホテルで山田陣営を構成する団体総決起大会が開かれ、自民党国会議員や荒巻知事、京都市長、業界団体から千人をこえる関係者が参加。「『一歩リード』と報じられるがきわめて大変」「横浜でも事前調査と違った結果になった」などと危機感をあおり、「不安と混乱の共産党に任せられない」と反共での結束を迫りながら、最後までの組織固めを強調しました。

 夜には野中氏が、公明党常任顧問の藤井富雄氏とともに、公明党担当の個人演説会で、金権疑惑など国政をめぐる情勢を示し「公明党や支持者のみなさんに大変な迷惑をおかけしていることを深くおわび申し上げます」と深ぶかと頭をさげ、なりふりかまわぬ姿で公明党・創価学会頼みの選挙を浮き彫りに。「共産党に鉄槌(てっつい)を」(野中氏)、「共産党はハイエナ」(藤井氏)などと反共攻撃に終始しました。

 この日も、自民党の族議員を通じ業界の全国組織から利益誘導まがいの締めつけや、「野中先生の紹介で」と民間企業に山田候補の支持を要請に回る動きが伝えられるなど、総力をあげた組織戦に必死です。


 各界から寄せられている森川明知事実現の訴えをひきつづき紹介します。

世直しができる人

狂言役者・演出家 茂山千之丞さん

 私たち芸能に関する人はともかく自由でいたいわけです。自分のやりたい芝居をやり、自分の言いたいことをどこでも言えるような世の中、これが一番いい。そのためには民主主義が必要です。

 四十年ほど前、来日中のニューヨークの有名な新聞記者が私にいいました。「日本には二つの政党しかない。自由民権を守る党と守らない党。守るのは共産党であって、守らないのはそれ以外のすべての党だ」と。その時はピンとこなかったんですが今その指摘がハッキリわかる。その日本共産党が推薦する森川さん。この人こそ世直しの中心になってやっていただける人だと思います。

 いま京都府民が森川さんを知事に送り出すことは日本政治に大変ショックになるし、それは全国に広がっていくに違いない。自分の欲望ばかりで、政治は金もうけの一つの手立てだと思っている人たちの手から日本の政治を取り返すために、そのきっかけとしてまず森川さんを京都府の知事に選ぶ必要が絶対あります。チャンスです。

 森川さんに一票でもたくさん投票されるよう努力していただけたら太郎冠者は大満足です。

府民の良識示そう

日本福音ルーテル京都教会牧師 小泉潤さん

 暗いと嘆く前に、すすんで灯をともそう。駄目だとあきらめる前に、もう一度挑戦してみよう。

 なんとしてもこの政治の流れを変えねばならない。

 いま自分にできることは、与えられた貴重な一票を無駄にせず、可能な限りの仲間をさそって森川さんに一票を投ずること。

 京都府民の良識を日本に示しましょう。

 


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