2002年4月4日(木)「しんぶん赤旗」
社民党の辻元清美前衆院議員による政策秘書給与詐取疑惑を調査していた同党調査委員会(中西績介委員長)は三日夜、最終報告書を発表し、辻元氏に政策秘書を紹介した人物について、土井たか子党首の政策秘書、五島昌子氏であることを明記しました。しかし、五島氏が行ったのは政策秘書の「紹介」だとし、名義の貸し借りを助言したかどうかについてはふれていません。
報告書発表後、土井党首は記者団に対し、「(私の秘書は)頼まれて引き合わせただけだ。そんなことは日常的に誰でもやっており、私の管理すべきことではない」と述べ、党首辞任を否定。福島瑞穂幹事長は「土井党首は一切知らなかった。党首の責任はない」と述べました。
報告書によると、辻元氏の依頼で、五島氏は二人の政策秘書(Aさん、Bさん)を前後して紹介。同党が三月二十五日に発表した中間調査報告で指摘したBさんのほか、Aさんには月額五十二万円の給与・手当のうち七万七千円だけを支払い、残る四十四万三千円は辻元事務所が寄付として受けとっていたことが新たに明らかになりました。この寄付は、資金管理団体や政治団体へ届けられておらず、政治資金規正法上の処理がされていませんでした。