日本共産党

2002年3月30日(土)「しんぶん赤旗」

サービス残業の改善すすむ

退勤者、休日出勤を有志が調査、労基署が是正勧告

三菱重工名航 技術部門


 名古屋市港区の三菱重工名古屋航空宇宙システム製作所の技術部門で、四月からサービス残業(ただ働き)・長時間労働是正にもつながる勤務時間管理の改善措置がとられることがわかりました。

 同部門はフレックスタイム制で、これまでは毎日の労働時間の管理は、労働者が時間だけをコンピューターから自主申告するシステムですが、今後はこれに加え、始・終業時刻も申告するというものです。また、平日午後九時以後の勤務、いっせい退社日の残業、休日出勤は、事前に上司の許可を必要とし、所定の連絡票を守衛に示さないと入出門できない、としています。

 同部門のサービス残業・長時間労働問題は、労働者有志が昨年末の一週間、退勤者数や休日出勤の入門者数を、深夜に及ぶ取り組みで調査。それをもとに労働基準監督署に調査を求め、署側が立ち入り調査と、是正勧告、指導をしていました。今回の改善は、その流れの中でおこなわれたもの。会社が出した労働者への通知では「当然のことながら、働いた時間はキチンと申告してください」と念押ししています。

 労働者有志の加藤克之さん(60)は「とくに長時間残業や休日出勤は、今回の改善で、これまでの時間だけの自主申告より客観的なものになります。人減らしがされながら他方ではサービス残業というような異常な事態を改善したいものです」と語っています。

 労基署の是正勧告で、昨年十二月の休日出勤のサービス残業の再調査もおこなわれ、未払い賃金分も支払われています。

 


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