日本共産党

2002年3月29日(金)「しんぶん赤旗」

減らぬ米兵犯罪

日本政府の姿勢が助長


 今回実刑判決を受けた事件後も、米兵による犯罪・事故は増えつづけています。

 昨年県内でおきた米軍関係者(子弟らを含む)による犯罪の検挙人数は七十二人にのぼり、三年連続の増加です。

 沖縄県は防止策として「米兵の夜間外出制限」をくりかえし要求していますが、米軍側は一貫してこれを拒否してきました。

 こうした米兵犯罪多発の背景には、沖縄を植民地扱いする米軍の体質があります。昨年一月の金武町での米兵による女子高生わいせつ事件での「海兵隊の削減」決議をめぐって、県知事、県議会にたいし、在沖米四軍司令官が「弱虫」などと書きこんだメールをながしたこともそのひとつのあらわれです。

 今回の米兵被告の代理人、アネット・キャラゲイン弁護士は、判決にあたって「なぜ米軍が沖縄に基地を必要とするのかという国家戦略について、県民に対する教育が必要」などとコメントしました。

 日本政府の「属国」ぶりを見透かしたような発言です。

 この間、小泉首相は、北谷町での女性暴行犯の米兵の日本側への早期引き渡しを求める県民世論にたいし、「あまりぎすぎすするな」と発言。犯罪米兵の引き渡し拒否を許している日米地位協定の改定を求める県議会の決議にもかかわらず、川口外相など歴代外相は「改定は無理。運用の改善で対応可能」と言い続けてきました。こうした日本政府の姿勢が米軍の犯罪を助長しているのです。

 


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