2002年3月7日(木)「しんぶん赤旗」
NTTの十一万人リストラ計画は五十歳以上の労働者に基本賃金30%カットで子会社への転籍を迫ると同時に派遣労働者にたいし三月までの解雇を通告しています。愛知県の日本共産党NTT党委員会は「安心して働きつづけられるよう、職場と仕事を保障させよう」と労働者に呼びかけています。
「大変ふに落ちないことがありました」。Eメールが党委員会に届きました。NTT西日本名古屋支店で働く派遣社員のA子さんからです。
「先日、就業後に集められ、上司の方から『忙しい時期だから休まないように』と言われました。四月末ぐらいまでは働けるかなと思いました。ところが、次の日、友だちから『契約は三月十日までっていわれたわ』と。きのうの話はなんだったの。離婚やいろんな事情で働かざるを得ない人がほとんどです。納得できません」
A子さんはこのあと、仕事中に三月末で辞めるように言われました。派遣スタッフ全員が三月末には解雇です。
A子さんはいいます。「去年十月ころから、休日出勤や残業はつけるなといわれ、割り増しが支払われなくなりました。年末にみんな健康保険に入るようにといわれましたが、三月で解雇なら失業保険も出ないので怒っています」
一方、116(電話の新設、各種問い合わせ)に移って三年になる社員のBさん(50)は「一日八十件は受けてくださいよといわれる。“派遣スタッフは九十件やるよ”とプレッシャーかけられてね」といいます。仕事が多く、お客さんから朝受けて、夕方五時に対応することもしょっちゅうで、その場で処理しきれずに書類がたまっていきます。
マイライン登録業務から116に異動したばかりのCさん(55)は「この年になって三週間の研修で新しい商品、それも複雑な商品を覚えるのはむつかしい。指導する人もなかなか回って来ないしね」とぼやきます。
党委員会には、県内十四カ所の職場門前で配ったアンケートへの返事が次つぎ届いています。「NTTを支えてきた我々を簡単に切り捨てる経営陣が腹立たしい」(五十二歳、男性)、「経営責任に対するコメントがない。賃金カットに対し、何ら責任感が見当たらない」(五十歳、男性)、「利益ばかり求めていると企業や従業員から見放されて経営自体が悪化するように感じる」(五十七歳、男性)。返事は百通近くになっています。
党委員会の丸山栄一さん(57)は「グループ全体は黒字。赤字といっても海外事業の失敗によるもので、労働者に責任はない。派遣の人も、残業も多く、お客さんへのサービスの面から見ても辞めさせる状況ではありません。内部留保八兆円を持つ企業のやることではない」と訴えています。
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