2002年2月25日(月)「しんぶん赤旗」
社会生活ができず家にこもってしまう「引きこもり」。その当事者や親たちによるシンポジウムが二十四日、東京都内で開かれました。引きこもり体験のある青年たちもパネリストとして参加し、思いを語りました。「全国引きこもりKHJ親の会」と不登校・引きこもり体験者でつくる「ゼロからの会ネットワーク」が主催したもの。
第一部では引きこもりから抜け出したり、抜け出しつつある二十代〜三十代の若者九人が体験を語りました。
七年以上引きこもった経験がある男性は、学校にいっても校門の前で脂汗だらだらになってしまい帰った体験や、一日中寝ていなければならない状態だった当時の辛さを語り、「知らない人になぜ怠けているといわれなければならないのか」と語りました。
「まず現状を肯定してほしい。何もしていなくても本人はかっとうしている。本音を受けとめてほしい」という意見とともに、「親がしんどいときはしんどいといってほしい。本音でいって、一緒に泣いてほしい」という声も出ました。
引きこもっていることで周りから偏見の目で見られる問題や、「家族以外の第三者の支えが絶対に必要」との意見が出されました。
第二部では、引きこもりの青年の居場所づくりや親の会の活動をしている人たちが討論。引きこもりの子を持つ親たちがお互いに援助しあっている経験などが紹介され、財政面などで行政の支援を訴える発言も相次ぎました。引きこもりの背景としてコミュニケーションの希薄化や行き過ぎた管理と競争で子どもたちの主体性が育ちにくくなっていることが指摘されました。
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