日本共産党

2002年1月25日(金)「しんぶん赤旗」

東京三菱銀が競売取り下げ

変額保険被害者 水田さん宅

本紙が追及


 自宅を競売にかけられていた変額保険の被害者、水田清三さん(76)=東京・目黒区=に対し、東京三菱銀行が競売を取り下げていたことが二十四日までに明らかになりました。裁判で負けた被害者に対し、銀行側が競売を取り下げたケースはきわめてまれ。この問題は本紙が「こちら社会部。」(二〇〇一年十二月二十二日付)で報道しました。

 水田さん一家は、「手持ちのない方の保険です」などといわれ、九〇年に三菱銀行(現東京三菱銀行)の融資で変額保険に加入しました。変額保険は、株価しだいで保険金が激減し、借金をかかえる危険がありますが、銀行側はそれを説明しませんでした。

 九一年二月に水田さんは死亡時保険金でも借金が返せなくなることに気付き、裁判に訴えますが、一審、二審とも敗訴。銀行側は昨年六月、東京地裁に競売の申請をしました。

 水田さんは、同銀行本店前で抗議宣伝を繰り返す一方、弁護士を通じて話し合い、十七日に取り下げとなりました。

 「自宅に住みつづけられるとひとまずほっとしました。報道や協力してくれた皆さんのおかげ」と水田さんは喜びます。

 銀行側は、水田さんに融資した保険料とその利息分を融資し続けます。

 「融資型変額保険被害者の会」の田崎アイコ事務局長は「大きな成果です。しかし、銀行側は変額保険をすすめた責任はとっておらず、引き続き追及が必要です」と語っています。

 


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