日本共産党

2002年1月22日(火)「しんぶん赤旗」

小泉内閣と支持率

“中身”をみてみると…


 いぜん七割前後の高支持率を維持する小泉内閣。しかし、小泉政治の実態が明らかになるに連れて、高支持率の「減速」や「空洞化」の傾向があらわれています。

■消極的支持が一位で増加傾向

 テレビ東京のニュース番組「WBS」が十八日放映した世論調査によると、内閣支持率は前回の82・6%から65・3%に大幅ダウン、「景気は年内に回復するか」の問いにも「ノー」82・9%、「イエス」17・1%でした。時事通信社の一月の世論調査でも前月の69%から67・8%に低下しました。

表

 NHKの世論調査(十五日放映)では、79%と依然高い支持率ですが、支持する理由の第一は「他の内閣よりよさそう」で、前月の32%から37%と増加しています。NHKの解説者は「支持率は上がっているが、必ずしも盤石とはいえない。ふわっとした傾向が出ているのが今回の調査の特徴だ」と分析。「国民はさめた目で(小泉内閣を)見ている」と結びました。

■地金が出るにしたがって

 高支持率の「空洞化」は、景気が激しく落ちこみ、「特殊法人改革」でムダを温存するなど小泉「改革」の地金が見え始めた昨年秋以降、目につくようになりました。

 日ごと深刻化する不況のなかで、小泉内閣が不況克服のため国民の期待に応えているかという質問に、「全く応えていない」「あまり応えていない」の合計が50%にたいして、「応えている」「ある程度応えている」は45%。(「毎日」二〇〇一年十二月十一日付)

 小泉内閣が「構造改革」の第一にあげる「不良債権の最終処理」についても、「失業者が増えても賛成ですか」と問われれば、「反対」46%が、「賛成」43%を上回ります。(「朝日」同年十二月二十六日付)

 さらに、「特殊法人改革」の目玉の一つである「住宅金融公庫廃止」の方針に「反対」46%、「賛成」36%、「健保本人負担の二割から三割への引き上げ」など「医療改革」について「評価しない」61%、「評価する」30%、との調査結果も(NHK十二月十日放送)。

 「政治について」の満足度は小泉内閣発足直後の五月には74・5%だったのが、十一月には16・7%に急減(博報堂生活総合研究所「今月の満足度」調査)。

 高支持率の「空洞化」については、自民党内からも、「それはあるなあ。新年会を回っても、経営者は(小泉改革は)『とんでもない』という人が増えてきた。市町村長たちは交付税、公共事業カットなど非常にしんどい。構造改革の大変さ、理不尽さは、責任あるものほど実感しつつある」(橋本派中堅議員)という声も出ています。

 


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